『ラスベガスをぶっつぶせ』の人気俳優ジム・スタージェスが、話題の新作『ワン・デイ』について語る!
映画『アクロス・ザ・ユニバース』や『ラスベガスをぶっつぶせ』などで名をはせ、現在注目を浴びている人気俳優ジム・スタージェスが、話題の新作『ワン・デイ(原題) / One Day』について語った。
同作は、1988年の大学の卒業式に出会ったデクスター(ジム・スタージェス)とエマ(アン・ハサウェイ)は、20年間という長い間友人として、お互いの生き方をを支えてきたが、その関係に徐々に変化が訪れていくというロマンス作品。作家デヴィッド・ニコルズ同名小説を、映画『17歳の肖像』のロネ・シェルフィグが監督している。映画『シャッター アイランド』の演技派女優パトリシア・クラークソンが出演していることも注目だ。
この映画のキャラクター、デクスターやエマのように男女が長年友人関係であることは可能かとの質問に、「男女でも友人として良い関係を築くことはできると思う。ただ、このデクスターやエマのように長年ベストフレンドとしていることは難しいと思うんだ。それは、デクスターとエマはかなり強い絆と(お互いを思う)同情的な要素を持ち合わせているからなんだ」と語った後、出演経緯については「他のイギリスの俳優と同じように最初に脚本が送られてきて、読んでからロンドンでオーディションに参加することになった。その時点では、プロジェクトの内容とキャラクターについて話しただけだった。それからしばらく連絡が来なくて諦めていたころに、LAでアン・ハサウェイに会うように言われて、ようやくキャスティングされたんだよ」と明かした。
アン・ハサウェイとの共演について「この映画で、それぞれ置かれた映画内のシチューエーションを通して彼女とは友人になっていったんだ。撮影の前の読み合わせでは、すごく自然にできたていたね。撮影中は、彼女が聞いていた歌手パティ・スミスの曲と僕が聞いていた80年代に活躍したバンド、ストーンローゼズを交換しながら聞いていたんだよ」と準備中の間に二人は交流を深めたようで、そのケミストリーが見事に映画で表現されている。
俳優になる前に、トレーニングを受けたりドラマ・スクールなどに通ったりしたのかについては、「実はこれまでドラマ・スクールに通ったことはないんだ。子どものころ、ローカルの劇場で子役を演じたことはあった。両親もそれを望んでいて、自分自身もエネルギーをそこで消化できたんだ。ただ、その後はスケートボードやミュージックの世界にハマってしまって、まったく演技をしていなかった……。そしてマンチェスターに移り住んで、友人とバンドをやろうと思っていたとき、友人のほとんどは大学に進学してしまい、僕はレストランで皿を洗っていたんだ」と将来に不安を感じていたそうだが、「その後、僕はアート系の学校に通い始め、そこで音楽だけでなく、映画関係の生徒に出会い、徐々にこの映画の世界に目覚めて、ショートフィルムを制作したり、小さな舞台の脚本を書いたりしていったんだ」と俳優になるまでの過程で、いろいろな経緯を踏んでいたようだ。
映画は、20年間という月日を年代別にわけ、それぞれ忠実に描き、デクスターとエマを演じたアン・ハサウェイとジム・スタージェスの繊細な演技が印象深い作品に仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)