原田芳雄さん追悼特集決定 生涯120本以上の映画に出演した偉大な功績を振り返る
7月19日に惜しまれつつこの世を去った俳優・原田芳雄さんの追悼特集が、池袋の新文芸坐で行われることがわかった。9月17日からの12日間で、計24作品・日替わり2本立てで上映され、ゆかりのあるゲストのトークショーも行われる予定だ。
旧・文芸坐時代に男優の人気投票を行い、第1位に選ばれたことを喜んでいたという原田さん。その後、同劇場のオールナイトイベントに出演したことなどの縁から、今回の追悼特集が決定した。
原田さんは、映画『復讐の歌が聞える』(1968年、監督:貞永方久、山根成之)でスクリーンデビューを果たし、遺作となった現在公開中の映画『大鹿村騒動記』(2011年、阪本順治監督)まで、120本以上の映画出演実績を持つ。大作や単館系などジャンルにはとらわれず、幅広い活躍でわれわれを魅了した日本映画界屈指の俳優だ。追悼特集ではそんな原田さんの多面的な魅力を存分に味わえるラインナップがそろっており、デビュー作はもちろん、『新宿アウトロー ぶっ飛ばせ』(1970年、藤田敏八監督)『竜馬暗殺』(1974年、黒木和雄監督)などでアウトローを演じた初期作品から、代表作『ツィゴイネルワイゼン』(1980年、鈴木清順監督)『浪人街 RONINGAI』(1990年、黒木和雄監督)、また2003年公開の『美しい夏キリシマ』(黒木和雄監督)、2004年公開の『父と暮せば』(黒木和雄監督)など、計24作品が日替わり2本立てで上映される。
そして、ゲストのトークショーも続々決定。『祭りの準備』で共演した江藤潤、『われに撃つ用意あり READY TO SHOOT』などの若松孝二監督、『ニワトリはハダシだ』などの森崎東監督、『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』などの製作を手掛けた荒戸源次郎ら。遺作でもタッグを組み『どついたるねん』も上映される阪本順治監督の登壇も現在調整中だという。池袋の名画座・新文芸坐で名優・原田さんをしのんで開催される特集上映。原田さんの功績を振り返り、その偉大さを改めて感じる機会になるかもしれない。(編集部・小松芙未)
原田芳雄さん追悼特集は9月17日から28日まで池袋・新文芸坐にて開催