宮沢りえ&藤原竜也&西島隆弘共演!蜷川幸雄×唐十郎による伝説の舞台が31年ぶりの再演!
2012年1月より上演される舞台「下谷万年町物語」で、宮沢りえ、藤原竜也、西島隆弘が共演することが明らかになった。唐十郎による戯曲を蜷川幸雄が演出する同舞台は、1981年の初演以来、大掛かりな舞台装置などの理由により再演不可能とまでいわれた、まさに伝説の舞台。蜷川自身も熱望していたという今回の再演では、実力派俳優たちが新たな伝説を打ち立てる。
舞台「下谷万年町物語」は来年1月にリニューアルオープンするBunkamuraシアターコクーンのこけら落としとなる記念すべき公演。1981年の初演同様、演出を務める蜷川は本作について、「長い間、再演したいと考えていたが、なかなかいいキャスティングが組めずに実現しなかった作品。今回は最高のキャストを得て大満足」とコメント。宮沢が演じるのは、100名の男娼(だんしょう)を率いて歌い踊るヒロイン、キティ・瓢田。藤原は時空を超えてキティを求める、謎めいた青年・洋一を、西島は唐が自身の少年時代を投影したという少年・文ちゃんを演じる。「身毒丸」でデビューして以来、蜷川の秘蔵っ子として傑出した活躍を見せている藤原に加え、これが蜷川演出初挑戦となる宮沢と西島の3人によるアンサンブルは、戦後すぐの混沌とした下町の姿を舞台上に見事に現出させてくれるはずだ。
時をさかのぼりながら語られるレビュー小屋での悲恋、社会の底辺を生きる人々の生活、そして敗戦直後の日本の姿を描いた戯曲は、わい雑でありながら幻想的という、唐ならではの魅力にあふれたもの。1981年の初演で、蜷川は、男娼(だんしょう)役だけで100名を超えるというキャストや大きな池や舞台を覆う長屋という大掛かりなセットを用いた演出で観客を魅了した。今回は自身が芸術監督を務めるシアターコクーンの再オープン記念公演ということもあり、またもや驚きの演出で観客を舞台上で繰り広げられる世界に引きずり込んでくれるはずだ。
宮沢・藤原・西島という舞台でも実力を発揮できることは証明済みの役者陣はもちろんのこと、唐と蜷川の再タッグも話題になっている本作。何度でも観たいと観客に思わせる、まるで役者と演出と戯曲がしのぎを削っているかのような舞台は、演劇ファンのみならずとも、必見の仕上がりになるに違いない。(編集部・福田麗)
舞台「下谷万年町物語」は1月6日~2月12日にBunkamuraシアターコクーンにて上演