マーティン・スコセッシ監督のリメイク版『熱い賭け/ザ・ギャンブラー』に、オリジナルの脚本家が不快感
1974年の映画『熱い賭け/ザ・ギャンブラー』のリメイク版を企画しているマーティン・スコセッシ監督だが、オリジナル版の脚本家であるジェームズ・トバックが、この企画について何も知らされていなかったと語っている。
オリジナル版は、ジェームズ・カーン演じる大学教授がギャンブルにとりつかれていくさまを描いた物語。スコセッシ監督のリメイク版では、レオナルド・ディカプリオの出演が濃厚で、また脚本をウィリアム・モナハンが担当し、スコセッシ監督にとってアカデミー賞受賞作『ディパーテッド』の黄金トリオの再タッグとなることから注目が集まっていた。しかしここにきて、オリジナル版で脚本を書いたジェームズ・トバックが、このリメイク版の企画について知らされておらず、メディアの報道によって初めて知ったと語り、不快感を示している。トバックはDeadline.comで、「このことについて、僕はどう受け取ればいいのか?これが、過去に残した創作に対する賞賛の仕方なのか?」とコメント。「僕が感じるのと同じように他の人が感じるとは限らないが」と、皮肉めいた言葉を述べている。本作では、プロデューサーのアーウィン・ウィンクラーがオリジナル版とリメイク版、両方のプロデュースを担当しているが、オリジナル版との橋渡しやコミュニケーションがしっかりととれていなかったのかもしれない。(竹内エミコ)