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『ザ・ヘルプ』4週連続首位ならず!ソダーバーグ監督最新作が初登場トップに君臨! -9月12日版

全米ボックスオフィス考

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映画『コンテージョン(原題) / Contagion』のニューヨークプレミアに出席したスティーヴン・ソダーバーグ、マリオン・コティヤール、マット・デイモン
映画『コンテージョン(原題) / Contagion』のニューヨークプレミアに出席したスティーヴン・ソダーバーグ、マリオン・コティヤール、マット・デイモン - Michael Loccisano / Getty Images

 3週連続でトップを守っていた映画『ザ・ヘルプ(原題) / The Help』を首位からけ落とし、2,240万ドル(約17億9,200万円)をたたき出したスティーヴン・ソダーバーグ監督の映画『コンテージョン(原題) / Contagion』が全米ボックスオフィスのトップとなった。(1ドル80円計算)

 マット・デイモンジュード・ロウグウィネス・パルトローケイト・ウィンスレットというそうそうたる顔ぶれが主要キャストを占めるこの細菌パニック・サスペンスは、3,222館・推定3,900スクリーンで公開され、このままいけば1995年のダスティン・ホフマン出演の細菌パニック映画『アウトブレイク』の興収を抜きそうだが、観客動員数で比較すると最終的には『アウトブレイク』の動員数の60パーセントもいかないであろうと推定されている。

 『コンテージョン(原題) / Contagion』は予告編を観ただけではわからないが、ストーリーは極めてシリアスで問題提示色が強く、娯楽アクションを期待していくと肩透かしを食らう作品である。

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 第2位は、ついに首位を譲った『ザ・ヘルプ(原題) / The Help』で893万ドル(約7億1,440万円)。4週目ともなるとこの結果はある意味当然ではあるが、落下率は38.8パーセントとこれまでで一番高い数値を示した。しかしながら今秋一番ヒットしたドラマ作品であるというのは事実で、公開から33日で総合収益は1億3,733万ドル(約109億8,640万円)を記録し、ファミリー娯楽映画『スマーフ』を抜いて2011年の公開作品中総合第14位をマークしている。

 第3位は、初登場の映画『ウォーリアー(原題) / Warrior』で524万ドル(約4億1,920万円)。マーク・ウォールバーグ主演で大ヒットを記録した映画『ザ・ファイター』に続くか……という期待がかかっていたが、やはり無名のスター主演で二番せんじ的なストーリーでは少々パンチ力が弱かったようだ。配給ライオンズ・ゲートの観客調査によると週末にこの映画を観に来ていた66パーセントが男性、そして51パーセントが25歳以上という結果が出た。

 第4位は、先週2位から後退の映画『ザ・デット(原題) / The Debt』で477万ドル(約3億8,160万円)の収益。公開12日目にして2,187万ドル(約17億4,960万円)の総合興収を上げているが、先週より51.9パーセントも落ちてしまった。

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 第5位は、今週ついにトップ5から落ちた第6位の映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』とデッドヒートの末、トップ5をもぎ取った映画『コロンビアーナ(原題) / Colombiana』で395万ドル(約3億1,600万円)。先週は圏外の第6位だったのに、ガス欠気味のお猿たちをけ落として返り咲きで圏内にランクインした。

 さて次回のランキング予想だが、今週末も地味めな新作ラインナップで上位チャートインしそうな作品はかろうじて2本。1作目は、『セックス・アンド・ザ・シティ』シリーズでおなじみサラ・ジェシカ・パーカー主演のラブコメ映画『アイ・ドント・ノウ・ハウ・シー・ダズ・イット(原題) / I Don’t Know How She Does It』。サラが、家族を養っていくために奔走する企業の重役を演じる。共演は、『007』シリーズのピアース・ブロスナンと、アカデミー賞にノミネートされたこともあるグレッグ・キニア。果たしてサラに、SATC以外で客寄せができるかにこの映画の命運がかかっている。

 チャートイン可能性ありな新作2作目はライアン・ゴズリング出演映画『ドライブ(原題) / Drive』。副業で強盗犯の逃走を助けるためのお助けドライバーをやっているハリウッドのスタントマンが、ある強盗の逃走を助けたがゆえに命を狙われるようになるというあらすじ。この主人公のドライバーをライアンが演じるわけだが、インディーズ系の作品が多い彼には珍しく売れ線な映画で、それも汚れたヒーロー的な役どころで登場するとはなかなか興味をそそられる。

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 ちなみに今回のチャートは米国レイバー・デー(勤労感謝の日)連休ウイークエンドの翌週末にあたるものでこの時期は毎年恒例、ボックスオフィスが一番低迷する時期である。今年も例に漏れず、今回の総合興収は6,502万ドル(約52億160万円)と2011年の週末成績の中で最低を記録した。これから10月にかけてスローな週が続くことが予想されるが、11月・12月と冬のホリデーシーズンにかけて巻き返しを期待したいところである。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)

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