ヴィム・ヴェンダース監督、5年ぶりの来日決定!『Pina』東京国際映画祭で上映!
ドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダース監督が、2006年に行われた写真展での訪日以来、約5年ぶりに来日することがわかった。自身初めての3D作品となる映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』が10月22日より開催される第24回東京国際映画祭の招待作品として上映されることになり、合わせてヴェンダース監督の来日が決まった。
『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』など語り継がれる名作を生み出してきたヴィム・ヴェンダース監督。世界三大映画祭の常連でもあり、各国に熱狂的なファンがいる巨匠の一人だ。実力屈指のヴェンダース監督がメガホンを取った新作は、舞踊家ピナ・バウシュさんにフォーカスしたダンス・ドキュメンタリーで、邦題は『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』。2009年に惜しまれつつ亡くなったピナ・バウシュさんは、ペドロ・アルモドバル監督の映画『トーク・トゥ・ハー』(2003年公開)に出演するなど、映画界にも多大な影響を与えてきた芸術家。斬新なダンスパフォーマンスで世界のアートファンをとりこにしてきた。
そんなピナ・バウシュさんとヴェンダース監督は20年来の友人で、ピナさんが芸術監督を務めていたドイツのヴッパタール舞踊団の世界観やピナさんが残した遺産を、空間の広がりを可能にする3Dがあれば再現できると確信したヴェンダース監督が、同舞踊団を題材に映画化。肉眼を超え、客席から見る舞台作品とは違った多角的なスケールで描く『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』は、今年2月に開催されたベルリン国際映画祭をはじめ、世界14もの映画祭で上映されるなど、大きな注目を集めている。そして、このたび日本の東京国際映画祭での上映も決定。ヴェンダース監督は10月21日に来日し、翌日、同映画祭のオープニングセレモニーに参加する予定。2006年に開催した写真展「尾道への旅」で来日して以来、約5年ぶりに日本の地へ足を下ろすこととなった。
現代建築がそびえ立つ街中や森などの大自然を舞台に、ピナさんの舞踏作品「カフェ・ミュラー」「春の祭典」「フルムーン」「コンタクトホーフ」を新たに撮り下ろした本作。最新の3D技術を駆使して撮影された映像はダイナミックの極みで、アートムービー世界初となる3D化の効果に驚嘆。ピナさんの画期的な振り付けとヴェンダース監督の手腕が見事に融合し、これまでに観たことのない映像がスクリーンから飛び出してくる。来年度アカデミー賞外国語映画賞のドイツ代表作品にも決まった本作を引っさげ来日するヴェンダース監督は何を語るのか? 期待して待ちたい。(編集部・小松芙未)
映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』は2012年2月25日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9ほか全国順次3D公開