『キャプテン・アメリカ』、アメリカよりも海外でヒット!公開前にはタイトル変更を検討したエピソードも!
日本では10月に公開される映画『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』の海外興行成績が、アメリカ国内成績を上回るという椿事(ちんじ)が発生している。「キャプテン・アメリカ」といえば、タイトルはもちろん、コスチュームにもアメリカ国旗がデザインされているなど、アメリカ色を前面に押し出した作品として知られている。それだけに、この結果は関係者にも衝撃だったようだ。
映画『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』写真ギャラリー
ハリウッド・リポーターによると、9月11日時点、本作は北米で約1億7,350万ドル(約140億円)の興行収入を記録。これは同じくパラマウント ピクチャーズのアメコミ映画『マイティ・ソー』の最終興収に迫るもので、決して悪くはない。だが、同時点での海外興行収入は約1億7,800万ドル(約142億4,000万円)とそれを上回った。同メディアの取材に対して、同社の海外部門の最高責任者は「本作はアメリカで大きな成功を収めたのみならず、幸運なことに海外でもいい成績を上げている。それも国内を上回るほどのだ」とコメントしており、国内成績が不調なのではなく、海外成績が予想外の成功を収めているということを強調している。
最近の大作映画は世界中で同時期公開されることが多く、海外成績がアメリカ国内成績を上回るというのは珍しいことではない。だが、本作は『キャプテン・アメリカ』というタイトル、そしてコスチュームがアメリカ国旗を意識したデザインになっていることもあり、あくまでメインターゲットはアメリカ国内という意識が強かった様子。そのため、公開前にはパラマウントとマーベル・コミックが海外市場を視野に入れたタイトル変更も検討したともいうが、原作コミックのタイトルが浸透している関係で、結果的に代替タイトルの『ザ・ファースト・アベンジャー』を採用したのはロシア、韓国などごくわずかだった。
アメリカでは映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』の全米1位を阻止したことでも話題になった本作。一人のヒーローの成長物語としてはもちろん、第2次世界大戦を背景にした物語としても楽しむことができるなど、そのクオリティーの高さは世界中で絶賛されている。(編集部・福田麗)
映画『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』は10月14日より丸の内ルーブルほか全国公開