京本政樹、51歳で挑戦したダークヒーロー・KIBAの魅力を熱く語る 自腹で数十万円出して変身ペンダントも
現在Blu-ray&DVD発売中の『呀<KIBA>~暗黒騎士鎧伝~』で主演を務めた俳優の京本政樹が、51歳にして挑戦したダークヒーロー・KIBAへの思いを語った。
シリーズを通して、監督を務めている雨宮慶太監督と、同い年で友人だったという京本は、監督と俳優、と職種は違えど、映画でやってみたいことの感覚が似ていたという。自身が主演・監督を務めた映画『髑髏戦士 ザ・スカルソルジャー 復讐の美学』以来、ダークヒーローに強烈な憧れを抱いていたという京本は、「ロボコップやバットマンシリーズのような大人向けのヒーローアクションがハリウッドにはたくさんあるのに、日本のヒーローものはどうしても子ども向けになってしまう。子どもだけじゃなく、一緒に観たお父さんもお母さんも楽しめる映画を作りたい」という夢を二十年来抱いていた。そして、雨宮監督は、その夢を具現化できる唯一の監督だった。
京本が、「ダークヒーローはかっこいい。たとえば、あのスターウォーズシリーズも、最終的にあのダースベイダーの過去を掘り下げていくことになりましたよね。雨宮監督は、僕が演じた暗黒の騎士、龍崎駈音というキャラクターで同じようなことをしたかったんだと思います」と語るキャラクター・龍崎。実は、テレビシリーズ放映当初、主題歌を歌っており、友情出演という形で撮影に参加していた京本だが、「本当は、撮影当時から最終的に僕が暗黒の騎士という形で変身することを雨宮監督から聞いていたんです。でもほかのキャストにはだれにも言わずに内緒にしていたんですよ!」という。変身シーンにむけて、密かに情熱を燃やしていたという京本は、自らペンダントを使った変身シーンを考案。自腹を切って、変身シーンの重要なキーとなる数十万円のペンダントを発注した。「当時は、ペンダントを見せたくて、胸を思いっきりはだけてたんだけど、ネットで京本、胸開け過ぎ!って書かれちゃいました」。
TVシリーズから五年、龍崎の過去を描く本作のオファーがきたとき、京本は51歳。しかも時系列では、前作の過去を演じることになった。「もうぜんぶあと報告なんですよ! えっ映画になるの!? えっおれが主人公やるの!? しかも過去!? ってもう、驚きまくりでしたね」という京本だが、作中では魅力あふれる暗黒の騎士を好演し、ファンを熱狂させた。これまで、必殺仕事人シリーズ、「高校教師」など印象的な役柄を数多く残してきた京本だが、KIBAというキャラクターもまた、「僕の役者としての系譜に入れたい」という言葉通り、思い入れの深い作品となった本作。「スピルバーグが観ても認めてくれると思う!」と作品の完成度の高さに揺るぎない自信を見せた。ダークでかっこいい京本の魅力を存分に楽しめる、本作をぜひBlu-ray&DVDで楽しんでもらいたい!(編集部:森田真帆)