『スター・トレック』のスポック、「HEROES」のサイラー役ザカリー・クイント、ゲイであることをカミングアウト
映画『スター・トレック』、テレビドラマ「HEROES/ヒーローズ」のザカリー・クイントが、これまではっきりさせなかった性的指向をインタビューで明確にした。
現在、オフブロードウェイの舞台「エンジェルス・イン・アメリカ」に出演中のザカリーは、エイズを患った同性の恋人を見捨てる役を演じているが、この舞台に出たことがカミングアウトするきっかけになったようだ。「この舞台をやって、自分が今の時代に生まれて、いかに幸せかを感じたんだ。ものすごい才能を持ち、不可欠な存在だった一世代の男性たちの多くが死んでいくのを見ずに済んだ。その一方で、同性愛者として、まだまだやらなければならないことがあると感じる」とニューヨーク・マガジンに語った。
アメリカではアル・パチーノ主演のテレビ・ミニシリーズとしてエミー賞も受賞した「エンジェルス・イン・アメリカ」は多くの将来有望な若者が、まだ未知の病気だったエイズで亡くなった1980年代を舞台にし、エイズに冒された同性愛者たちと周囲の人間を描いたストーリーだ。
ザカリーがカミングアウトしたもう一つの理由が、イジメにあって自殺したことで大きなニュースとなったゲイのティーンネイジャー、ジェイミー・ロデマイヤーの存在だという。彼の死を受け、ゲイであることを公に認めなければ、同性愛者の平等権を得るための活動に大きな貢献はできないという認識に達したと、ザカリーは自身のブログに書き込んでいる。(澤田理沙)