被災地からの快挙!『エクレール』吉井一肇、中国最大の映画祭で主演男優賞を獲得!子役の受賞は初!
東日本大震災の被災地である宮城県石巻市で撮影が行われた映画『エクレール~お菓子放浪記』に主演した12歳の子役・吉井一肇が、中国最大の映画祭・第20回金鶏百花映画祭の国際映画部門で主演男優賞を受賞した。日本人俳優が同賞を受賞するのは2008年の映画『おくりびと』の本木雅弘以来2度目であり、12歳の子役が受賞するのは同映画祭史上初の快挙となる。
今年で20回目を迎えた金鶏百花映画祭は、中国本土における最大の、「中国のアカデミー賞」とも称される映画祭。『エクレール~お菓子放浪記』は国際映画部門にあたる金鶏国際映画賞に出品。今年の同賞には世界約20か国・地域から28作品がコンペティション部門に招待されていたが、見事、本作で映画デビューを果たした吉井が主演男優賞を受賞した。日本人俳優の受賞は『おくりびと』の本木雅弘以来2度目、それも子役としては同映画祭史上初となる快挙だ。
本作は、3月の震災で被災した宮城県石巻市で撮影が行われたことでも知られており、出演者の林隆三が出演料を全額震災復興のために寄付したことも話題になった。過去に行われた舞台あいさつでは同じく出演者のいしだあゆみが涙ながらに石巻市への思いを語る一幕もあるなど、震災が出演者や製作陣に与えた影響は大きい。それだけに、今回の吉井の受賞が少しでも石巻市の復興につながれば、と考えている関係者は多いはず。くしくも、ロケ地となった石巻での上映は今月始まったばかりであり、そのことも石巻市民にとってはうれしいニュースに違いない。
映画『エクレール~お菓子放浪記』は西村滋原作の自伝的ロングセラー小説を、『ふみ子の海』の近藤明男監督が映画化した感動作。太平洋戦争を背景に、孤児の少年がたくましく生きる姿を描いている。(編集部・福田麗)
映画『エクレール~お菓子放浪記』は公開中