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田原総一朗、海老蔵を大絶賛!映画『一命』に「この映画は、ある意味反戦映画!」

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「『一命』は素晴らしい!」と大絶賛の田原氏
「『一命』は素晴らしい!」と大絶賛の田原氏

 現在大ヒット公開中の三池崇史監督『一命』について、主演の市川海老蔵の熱演に魅了されたというジャーナリストの田原総一朗氏が映画の魅力を語った。

映画『一命』フォトギャラリー

 江戸時代初頭。井伊直孝の大名屋敷に津雲半四郎という初老の浪人が現れ、切腹のため玄関先を貸して欲しいと願い出るところから物語が始まる本作。田原は、半四郎が竹光(竹で作られた竹刀)ひとつで、大勢を相手に大立ち回りを繰り広げるラストシーンに「迫力がすごかった!」と大絶賛。

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 半四郎の義理の息子・千々岩求女は貧しさに苦しむ家族を助けるために狂言切腹を試みるが、厳しい井伊家は、本当に求女を切腹させてしまう。竹光しか持っていなかった求女が、苦悶しながら切腹を遂げるシーンは、思わず目を背けたくなるほどリアルで苦しい。その求女を演じた瑛太の演技力に感銘を受けたという田原は、「あのシーンはすごい! 求女を演じた瑛太は、すごいと思ったね。それから、彼をあそこまで追い込んだ監督もすごい。武家社会の道義を貫いて、若い求女に切腹させてしまった井伊家に対して、半四郎は武士の道義を訴えるために乗り込んでいくわけです。武家の道義と、武士の道義との戦い、これはとても面白かったし、現代の日本にも通じるところがあります」と断言。本作は、今から50年以上前の1952年に発表された滝口康彦の「異聞浪人記」を原作とした物語だが、田原は「今だからこそ新鮮。現在の国民の気持ちにぴったり」といい、「政治が、国民から離れてしまって、勝手な政治な論理を押し出している。でも国民は、これに違和感を非常に持っているわけです。この違和感と、『一命』での戦いがとても重なってくると思います」と語った。

 カンヌ映画祭でも上映され、高い評価を集めた本作について田原は、「瑛太さんの切腹シーンはぼくですら目を背けたくなりました。海外の方々には、三池監督や海老蔵さんが伝えたかったことを理解してもらいたい。でも、きっと海外のほうが、組織のために犠牲になるという意識はなく、自分の意見をきちんということが常識なので、半四郎の行動を理解するのではないでしょうか?」と話す。

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 また、「この映画は、ぜひ日本の若者に観てもらいたい」と訴える田原は、「就職難のこの現代で、家族の貧しさを救うために立ち上がった求女にも、きっと若者は共感できるでしょう。なぜ半四郎が、自分が最後に死ぬことを分かった上で行動したのか。しかも、半四郎は竹光で立ち向かっていく。人を殺したくない。ある意味“反戦映画”ですよ!」と熱い口調で、本作を讃えた。

 まさに独自の視点でとらえた、オリジナルの『一命』論を語った田原氏。武家社会と武士の戦いを、現代社会に重ね合わせながら観ることで、新しい気持ちが湧き上がってくるのではないだろうか?(編集部:森田真帆)

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