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映画料金1,500円への値下げで入場者数5%減 TOHOシネマズ、値下げ廃止

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映画料金見直しは難しい!?
映画料金見直しは難しい!?

 TOHOシネマズ株式会社が、今春より全国の7劇場にてテスト導入した新料金体系で、入場者数に5%前後の減少が見られたことから、値下げ前の料金体制に戻すことを決めた。一般料金を1,800円から1,500円に、高校生料金を1,500円から1,000円に値下げした新料金体系。一方でレディースデイ、シニアデイ、レイトショーなどのサービスを撤廃したことで、入場者数が減少。値下げによって減少分をカバーすることはできなかった。

 宇都宮、甲府、上田、広島緑井、高知、長崎、鹿児島与次郎の全国7劇場にて3月よりテスト導入された新料金体系。9月までの半年間の実績を検証した結果、テスト劇場間で若干の差はあるものの、入場者数でおよそ全国平均と比べて5%前後のダウンが見られた。これを受け、TOHOシネマズ株式会社は、12月から基本的にテスト前の料金に戻すことを発表。テスト7劇場では、シネマイレージ会員の鑑賞料金1,300円と、未来の映画ファン育成の観点から高校生料金1,000円のみ、テストを続けることを決めた。

 導入直前にネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが行った映画入場料に関する調査では、18歳以上1,500円の値下げによってシネコンに行く機会が増えるかというと、「とても増えると思う」「少し増えると思う」が合わせて57.0%、「変わらないと思う」が43.0%という結果が出ていたが、実際には入場者数の減少をも呼び込むことになった。同調査では、新料金体系賛成派から「気軽に映画を観に行けそう」といった声が上がる一方、「できればもっと値下げしてほしい」「映画作品2本で1,800円の時代を知っていると、どうしても今の料金を高く感じる」「1,000円以下が希望」とさらなる値下げを求める声が多く上がっていたが、やはり18歳以上1,500円という料金体系でも高いと感じる消費者が多かったようだ。

 TOHOシネマズ株式会社は「テスト7劇場以外の劇場での鑑賞料金については、これらからの状況を慎重に検証した上で、判断していきたいと考えています」「これからも映画を愛する皆様からご支持を頂けるよう、様々なサービスの充実に取り組んでいく所存です」としているが、劇的な料金引き下げは難しいという日本の配給、宣伝の仕組み。今回の結果を受けて、映画料金の見直しは終息してしまうのか? 新たな試みが実施される日を待ち望みたい。(編集部・島村幸恵)

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