人気声優ユニット・スフィアの寿美菜子主演の実写映画!高校1年生時に撮影した『‐×‐』がレイトショー公開決定!
人気アニメ「けいおん!」の琴吹紬役で知られる人気声優ユニット・スフィアの寿美菜子が高校生時代に出演した実写映画『‐×‐ (マイナス・カケル・マイナス)』が渋谷・ユーロスペースにて12月3日より2週間限定レイトショーされる。大阪を舞台に、孤独なタクシードライバーと中学生の日常が交差する瞬間を描いた作品だ。
映画『‐×‐ (マイナス・カケル・マイナス)』は、人気声優ユニット・スフィアの寿美菜子が主演する実写映画。撮影当時、高校1年生だったという寿は両親の離婚で父と暮らすことになった中学生・凛を演じている。2009年放送の「けいおん!」でブレイクを果たし、今や人気声優の一人として活躍の場を広げている寿が出演している実写映画ということで、ファンにとっては見逃せない作品といえそうだ。
本作の監督を務めるのは、新鋭・伊月肇。伊月監督と寿は、寿が中学2年生のころにも一緒に映画の仕事をしたことがあり、伊月監督は本作の脚本を書くにあたって、そのときの寿の印象を基にしたという。その後、伊月監督自身が寿を含め、50人以上の少女たちと直接会って、オーディションを行った結果、寿を主演に迎えることが決定した。作品自体は2007年秋に大阪にて撮影され、2008年に完成。そのバージョンは結局、完成直後に大阪で一度上映されたのみだというが、昨年渋谷アップリンクで開催された「関西ゼロ年代映画祭」での東京初上映に際して再編集を行い、120分バージョンとして改めて世に問われることになった。今回レイトショー上映されるのは、細かなところも違いはあるものの、基本的にはこちらのバージョンとなる。
長編デビュー作となる本作が、ローマ国際映画祭に正式招待されるなど、高い評価を受けているまだ31歳の伊月監督。昨年の東京上映に寄せられた声に刺激を受けて、今回改めて上映することになった本作のオフィシャルサイトには、『マイ・バック・ページ』の山下敦弘監督、『ユキとニナ』の諏訪敦彦監督、『海炭市叙景』の熊切和嘉監督など映画界で活躍する人々の名前に混じって、小説家・保坂和志や、演劇作家・岡田利規からのコメントが掲載されており、本作がさまざまな層に支持されていることがうかがえる。スタッフにも関西インディペンデント映画シーンで注目されている人材がそろっていることで、映画ファンは今からチェックしておいても損はない作品だ。
本作は2003年、イラク戦争開戦前夜の大阪を舞台にした人間ドラマ。不思議な客を拾ったことで自分の内なる欲望に気が付いたタクシードライバーと、両親の離婚により父親と暮らすことになった女子中学生の喪失と希望を描いている。12月3日からのレイトショー公開に際しては、12月7日の寿と伊月監督のトークショーをはじめとして、ほぼ毎夜のように豪華ゲストの登壇するトークショーが企画されている。(編集部・福田麗)
映画『‐×‐ (マイナス・カケル・マイナス)』は12月3日よりユーロスペースにて2週間限定レイトショー公開