園子温監督『冷たい熱帯魚』のスピンアウト・コミック連載開始!映画に負けないエロス&バイオレンスはファン必見!
今年1月に全国公開された園子温監督の映画『冷たい熱帯魚』のスピンアウト・コミック「熱帯魚のはらわた」が、本日11月26日発売の男性向け青年誌「ナマイキッ!」1月号(竹書房)より連載開始された。映画の前日譚(たん)にあたる同コミックの主人公は、でんでんが演じ、その鬼畜ぶりが高い評価を受けたキャラクター・村田。映画に劣らぬエロス&バイオレンスがさく裂した作品になっている。
映画『冷たい熱帯魚』は、現在公開中の『恋の罪』をはじめ、『愛のむきだし』『ヒミズ』など、発表する作品がことごとく世界中で高い評価を得ている園子温監督の作品。1993年に発生した「埼玉愛犬家殺人事件」をモチーフに、園監督ならではのエロス&バイオレンスを全編にみなぎらせており、残酷でありながらどこかユーモアさえ漂わせたその映画的表現は公開されるやいなや、話題に。北米での上映も行われた、まさに鬼才・園監督の名声を世界にとどろかせた作品だ。
今回連載が開始されたスピンアウト・コミック「熱帯魚のはらわた」は、映画ででんでんが演じたキャラクター・村田幸雄を主人公にした前日譚(たん)。あらゆる人間に忘れ難い恐怖を焼き付ける存在である彼と、コミックのオリジナルキャラクターである女性編集者との関係を軸に、映画でも重要なファクターになっていた性・死・暴力を極限まで突き詰めたオリジナル・ストーリーとなっている。ストーリーを担当するのは『冷たい熱帯魚』のDVD&ブルーレイ特典のスピンオフ・グラフィックノベルを手掛けたヒロモト森一で、作画ははらざきたくま。コミックのタイトル題字は園監督の直筆というファン必見の豪華布陣だ。
過激描写故に劇場公開時にはR18+指定を受けていた映画『冷たい熱帯魚』だけに、コミックでもファンが求めるのは、それに劣らぬエロス&バイオレンス。だが、園監督の暴力描写はただ過激なだけでなく、それ相応の必然性を伴っているからこそ、身に迫るものがあった。加えて、批評家筋でも評価の高い園監督作品のスピンオフということで、課せられたハードルはいやが応でも高くなるが、第1回を読む限りでは、映画ファンの期待に応える出来栄え。今後、どのような展開が待ち受けているのか、楽しみだ。(編集部・福田麗)
スピンアウト・コミック「熱帯魚のはらわた」は男性向け青年誌「ナマイキッ!」(竹書房)にて連載中