「レ・ミゼラブル」映画版、トム・フーパー監督が3D製作を否定
人気ミュージカル作品「レ・ミゼラブル」の映画版企画で、監督を担う予定のトム・フーパー監督が3Dでの製作を否定し、映画は2Dで作ると明らかにした。
本作は、1862年のヴィクトル・ユーゴーの小説をもとにした物語で、ミュージカル版は1980年代から世界各地で上演され続ける人気作品。その映画化では、映画『英国王のスピーチ』のフーパー監督がメガホンを握り、主役のジャン・バルジャン役にヒュー・ジャックマン、ファンティーヌ役にアン・ハサウェイ、ジャベール警部役にラッセル・クロウという豪華キャストが決まっている。
本作の映画化においては、多くの映画監督たちがその可能性を指摘する3Dで撮影されるのでは、と予想されていたが、フーパー監督は、英国インディペンデント・フィルム・アワードの席でBBCの取材に答え、「古き良き2Dスタイルになるとはっきりお伝えしましょう」とコメント。「3Dも試してみて、とても心引かれる技術だと思った。すごく興味深い新しい形だね。だが、僕が『英国王のスピーチ』でとても誇りに感じたのは、8歳だろうと80歳だろうと見られるところだ。3Dで少し心配なのは、心理的に合わないと感じる観客がいるかもしれないこと。視力によっては普通の映像を見るよりもつらいからね。2時間半もの映画で、見せ方が気に入らないから、私向けの映画じゃない、と言われるような作品を作るのはいやだったんだ。誰の心にもふれる映画を作りたかったし、物語が強烈ならば3Dである必要はないと思う」と語った。
物語のなかでも人気の登場人物であるエポニーヌ役には、スカーレット・ヨハンソンやテイラー・スウィフトといった有名スターが候補に挙がっていたが、フーパー監督はエポニーヌ役とコゼット役のキャストがまもなく発表されるとコメント。「大物スターたちがこんなにやりたがる映画を作るのは初めてだよ!」と大勢のスターの関心を集めていたようだ。(竹内エミコ)