巨匠マイク・リー監督、ベルリン国際映画祭の審査委員長に!
最新作『家族の庭』が日本公開中のマイク・リー監督が来年行われる第62回ベルリン国際映画祭の審査委員長を務めることが発表された。40年近いキャリアを誇るリー監督はカンヌ国際映画祭やベネチア国際映画祭では最高賞受賞を経験しているものの、意外にも同映画祭の最高賞にあたる金熊賞はまだ受賞していない。
現地時間の12月2日に、ベルリン映画祭の主催者は、来年2月に開催される同映画祭の審査委員長をマイク・リー監督が務めることを発表。理由などは明かされていないものの、『秘密と嘘』でカンヌ国際映画祭パルムドールを、『ヴェラ・ドレイク』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞しているリー監督の実績を考えれば、実に納得のいく人選といえそうだ。
だが、いわゆる世界3大映画祭といわれるカンヌ・ベネチア・ベルリンの中で、リー監督が唯一、最高賞を獲得していないのが今回審査委員長を務めることになったベルリン国際映画祭。2008年の『ハッピー・ゴー・ラッキー』で主演のサリー・ホーキンスが銀熊賞(女優賞)を受賞しているものの、金熊賞はもちろん、監督賞もまだ手に入れておらず、リー監督にしてみても、まさか自分が受賞する前に選考委員の側に回るとは予想していなかったに違いない。
リー監督の最新作は、現在日本でも公開中の『家族の庭』。第83回アカデミー賞脚本賞にもノミネートされたヒューマンドラマで、初老夫婦を中心とした温かな人間関係を描いている。『秘密と嘘』『ヴェラ・ドレイク』といった代表作はシリアスな作風であるものの、前作の映画『ハッピー・ゴー・ラッキー』同様、本作は重い題材をユーモラスに描いた作品となっている。(編集部・福田麗)