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立川談志の内弟子・談幸が「師匠らしいなぁ」と破天荒なエピソードを披露!

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立川談志の唯一の内弟子、立川談幸「師匠は型破りでも魅力的」
立川談志の唯一の内弟子、立川談幸「師匠は型破りでも魅力的」

 11月21日に喉頭がんのため死去した落語家・立川談志の唯一の内弟子である立川談幸が11日、デジタル修復版の公開を控えた映画『幕末太陽傳』のストーリーの基であり、談志のレパートリーでもあった古典落語「居残り佐平次」を江戸東京博物館にて披露したほか、談志の人柄がうかがえる破天荒な思い出話を語った。

映画『幕末太陽傳』場面写真

 昭和53年に談志のもとへ入門した談幸は、住み込みで修業を行った唯一の内弟子として、30年以上に渡って談志と接してきた。最後に会ったのは、今年の8月に弟子たちと食事をしたとき。すでに声が出ない状態だった談志は、筆談で弟子たちに向かってある言葉を書いたそうで「(女性器を意味する)放送で言えない言葉を書いていました。弟子たちに贈る最後の言葉がこれか、と。師匠らしいなぁ」としみじみと振り返る。

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 それから約3か月後に談志は死去したが、談幸が知らせを受けたのは荼毘(だび)に付された後だったため、まだ実感がわいていないそう。「テレビを見ると(談志の)映像が飛び込んでくるが、『もういないんだな』という心の整理がつきにくいです」と淋しげに胸の内を明かし、「昨日、久しぶりに(談志の)夢を見ました。今日『居残り佐平次』をするということで、何かあったのかな。助言をしてくれたわけではないですが、ただ居てくれました」と目を細めていた。そして改めて思う談志のすごさとして、「昔の落語は伝統を重んじて、型破りな人は評価の対象になりづらかったが、師匠は型破りでも魅力的で高座でも人気がありました」と、偉大過ぎる天才落語家の功績をたたえていた。

 「居残り佐平次」の舞台は幕末。品川の遊郭(ゆうかく)で、勘定を気にする仲間たち3人をよそに、羽振りよく豪遊する主人公の佐平次。ところが実は無一文のため、仲間たちを帰したあと、居残りと称して遊郭で働くことになるのだが、要領のいい佐平次はたちまち客から気に入られて祝儀を独占するようになる……というストーリー。映画『幕末太陽傳』はこの「居残り佐平次」などの古典落語を基に、江戸の色町で繰り広げられる騒動を描いた1957年製作の喜劇映画。談志も愛していたという名作だ。(肥沼和之)

映画『幕末太陽傳』は12月23日よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開

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