日米開戦70年目を迎え役所広司、玉木宏、阿部寛ら18人の豪華俳優が集結!「本当に豊かな国を目指してがんばらなければ」
日米開戦から70年目となる8日、映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』の完成披露試写会が丸の内TOEIにて行われ、主演の役所広司、玉木宏、柄本明、柳葉敏郎、阿部寛、吉田栄作、椎名桔平、益岡徹、袴田吉彦、五十嵐隼士、原田美枝子、瀬戸朝香、田中麗奈、中原丈雄、中村育二、伊武雅刀、宮本信子、香川照之、成島出監督が登壇し、それぞれ真摯(しんし)な表情で作品に込めた思いを語った。
映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』写真ギャラリー
本作は、真珠湾攻撃をによって自ら開戦の火ぶたを切って落とした一方、戦争に反対し続けた連合艦隊司令長官・山本五十六の実像を描く歴史大作。イベントが行われたこの日の12月8日はちょうど日米開戦70年目にあたり、映画館内には約300本の慰霊のろうそくが灯された。さらに、山本五十六の故郷である新潟県長岡市では、鎮魂の祈りを込めた約300発の花火が打ち上げられ、その様子と舞台あいさつが全国5か所で同時に2元衛星中継された。
山本五十六を演じた役所は「監督やスタッフ、共演者の皆さんに支えられてこの大人物を演じることができました」としみじみとした表情でコメント。そして、「山本五十六さんをはじめ、日本を守るために命を懸けて戦った人たちが思い描いた未来の日本が、今その思い通りになっているか? 心が豊かな国になっているか? とこの映画に関わって思いました。もう一度、昭和史というものにしっかりと向き合って、本当に豊かな国を目指してがんばらなくてはいけないと思います」と主人公さながらに熱弁をふるった。
一方、物語の語り部を担う重要な役どころで、五十六を通じて真実を導き出していく東京日報の記者・真籐利一を演じた玉木は「山本五十六という人を通して、今本当に伝えなければいけないメッセージがたくさん詰まった作品。若い人だけでなく、今後を担うすべてのひとたちにしっかりと観てもらいたいです」と語り掛けた。
また、この日それぞれ華やかな衣装で、男性ばかりの会場に華を添えていたのが瀬戸と田中。東京日報の記者が通う小料理屋の若女将・谷口志津役の瀬戸は、「完成作を観て鳥肌が立ちました。考えるところ、学ぶところがたくさんありました」と充実した表情でほほえんだ。また、そんな瀬戸ふんする志津を姉のように慕う、ダンサーの神埼芳江役を演じた田中は、「わたしが演じたのは、夢を持って努力してダンサーになった女性。そんな彼女の日常の楽しみが、戦争に奪われることが悲しかった。登場人物それぞれの背景を感じていただきながら観てもらえれば、より一層、面白く深く楽しんでいただけると思います」と客席に語り掛けていた。
『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』は作家・半藤一利氏が監修を務め、『孤高のメス』『八日目の蝉』の成島出監督がメガホンをとった歴史スペクタクル。激動の国際情勢の中、国の未来のために突き進んだ日本人の姿を壮大なスケールで描く。(古河優)
映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』は12月23日より全国公開