実写版『るろうに剣心』佐藤健、アクションへのこだわりを明かす!「まずはアクションをかっこよく見せたい」
ついにビジュアルが解禁された実写版『るろうに剣心』で主人公・緋村剣心を演じている佐藤健が、本作の鍵となるアクションシーンへのこだわりを明かしている。撮影が開始してからも絶えず殺陣(たて)の練習に佐藤は励んでいたといい、その貪欲さには「龍馬伝」で佐藤とタッグを組んでいた大友啓史監督も「相当なレベルになっていて、驚いていますよ」と感心している様子。そんな佐藤を信頼して、アクションシーンではあまりCGを使わないという方針も明らかにしていた。
8月27日に京都の太秦撮影所での撮影に参加した佐藤は、この日アクションシーンはなかったものの、剣心を演じるにあたっての準備について「アクションの練習ですね。最初の取っ掛かりは『アクションが鍵だな』というところから始まったので、剣心のキャラクターがどうとかよりも、まずはアクションをかっこよく見せたいですね」と本作のアクションへのこだわりをちらり。「アニメを観ていたし、知っていたので。実写化するときに、どうなるんだろうって思ったのがアクションなんです。それはファンも一緒だと思います。何せ、(アニメでは)絶対にアニメでしかできないようなことをやっていますから」と佐藤は、ファンの期待の高さも十分承知している様子だった。
この段階ですでに数か月にわたって練習は重ねていたというが、佐藤はその仕上がりについて「練習を何回もしているんですけど、本番で出し切らないといけない。実際に観てみると思うように動けていなかったり」とまだまだ満足していない表情。そんな佐藤に対して、大友監督は「殺陣(たて)はですね、普段は床でけいこしているんですけど、ロケに行くと状況が変わったりするので、生き物なんですよね」とフォローすると、佐藤が撮影の合間や休日にも練習に励んでいるということに触れて、「健君は貪欲なので、まだまだいけると思うんですけど、現段階でも相当なレベルになっていて、驚いていますよ。本人がやりきろうという意識があるので、もっとすごくなると思いますね」とアクションの出来についてはもちろん、その姿勢を高く評価していた。
人気マンガの実写化ということについても「マンガの実写化で大事なのは、マンガはマンガで映画は映画ということ。マンガと張り合っても仕方ないんですよ」と語る大友監督がこだわるのは、いかに役者たちに生身の人間として映像の中に存在してもらうか、ということ。それだけにアクションシーンでのCGについても、「今から言うのもあれですけど、CGでのアクションという方向へはいかず、できるだけ生身で勝負したいとは思っています。超人的な技とかを実写化すると、引いちゃうんだよね。『人間ができること』っていうのに落としていくという発想は常に持っているので、健くんに限界までやってもらう。そういうのが、ベストですよね」とコメントしており、監督ならではの美学がそこからは見え隠れしている。だが、それは役者への信頼があるからこそ、成り立つもの。そのことは俳優陣も肌で感じているらしく、とりわけ佐藤は「(大友監督の)魅力について、僕が一番思うのは、すごく役に対して信頼してくれるんですね。だから、やらなければいけないなと思いますし、やりがいも感じますね」と監督の期待に真っ向から立ち向かう覚悟をうかがわせた。
クランクインからしばらくはアクションのことしか考えられなかったという佐藤。「クランクインに近くなってから、殺陣(たて)ではない、普段の剣心のことを考える余裕が出てきた」と語る言葉からも、アクションシーンへの思いの強さが伝わってくる。ストーリーの詳細はまだ明かされていないものの、アクションの山場はいくつか用意されているということで、佐藤ふんする剣心がどんな剣技を見せてくれるのか。それはきっと、原作ファンの期待を裏切らないものに違いない。(編集部・福田麗)
映画『るろうに剣心』は2012年8月25日より全国公開