役所広司がゾンビに!小栗旬と共演『キツツキと雨』で初披露!!
来年2月公開の映画『キツツキと雨』で、役所広司がゾンビ姿を初披露していることがわかった。2010年7月、映画『シュアリー・サムデイ』で監督デビューした小栗旬が、少し頼りない新人監督・幸一役を務めた本作は、幸一と役所演じる片田舎の木こり・克彦が、年齢や環境、価値観を超えて心を通わせていくさまを描いたハートウオーミングな物語。ひょんなことから幸一がメガホンを取るゾンビ映画に出演することになる克彦。それを演じた役所が「ちゃんとやってくださいよー! 小さくても映っていますから」などとスタッフに怒られながらゾンビの扮装で演技をする姿は、実際には絶対に観られそうになく、そこがまた面白い。
本作でメガホンを取ったのは、堺雅人主演の映画『南極料理人』で、2009年度新藤兼人賞金賞、第29回藤本賞新人賞を受賞するなど高い評価を受けた沖田修一監督。「ゾンビの扮装ができるのを楽しみにしていました(笑)」と初披露のゾンビ姿もまんざらでもなかった様子の役所は「河原や草原にゾンビが出てくるだけで、スクリーンがちょっと魅力的になるんですよね。そういうところが、沖田監督はとてもうまいなと思いました」と沖田監督の手腕を絶賛。役所の言葉どおり、本作『キツツキと雨』でも、沖田監督は、見事な手腕を発揮。10月に開催された東京国際映画祭では、グランプリ候補の最終選考まで残り、最終的には、審査員特別賞を受賞している。
妻に先立たれ、息子と二人暮らし、60歳の木こり男性が暮らす人里離れた山間の山に、突然映画の撮影隊がやってきた。しかも、撮影される映画は、近未来の日本を舞台にしたゾンビ映画。「幸一は、克彦さんと出会うことで少しずつ変わっていきます。そこに何かが生まれてくるんです」(小栗)、「克彦は自分の子どもには下手な愛情表現しかできず、その分、違う青年(幸一)に子どもへの思いを伝えていく」(役所)。片田舎の村とゾンビ映画、木こりと映画監督という一見ミスマッチなもの同士が、調和していく姿が、人々の心に響く本作。役所のゾンビ姿が初披露された予告編からも、その片鱗が伝わってくる。(編集部・島村幸恵)
映画『キツツキと雨』は2011年2月11日より全国公開