北野武、パリで大ヒットした展覧会が待望の日本上陸!現代アーティストとして日本初の個展!
昨年パリで開催された、映画監督・北野武による展覧会「BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展 Fondation Cartier pour l’art contemporain」が来年4月に東京オペラシティアートギャラリーにて開催される。いわば日本凱旋(がいせん)ともいえる同展は、コメディアンの「ビートたけし」でも、映画監督の「北野武」でもない、現代アーティスト「BEAT TAKESHI KITANO」の日本初の個展となる。
昨年3月から9月までの6か月にわたってフランス・パリのカルティエ現代美術財団にて開催された際は「Beat Takeshi Kitano, Gosse de peintre 絵描き小僧」と題されていた同展は、絵画・インスタレーション・映像・観客参加型のワークショップなど、BEAT TAKESHI KITANOの作品を一挙に紹介する展覧会。まるでアミューズメントパークのようにさまざまな作品が集まっている同展は、一度足を踏み入れたらなかなか抜け出せないこと確実だ。
今回、日本で初個展を行うことになったBEAT TAKESHI KITANOは、「この個展を通して、アートって言葉に、もっと別の意味をもたらせたらいいなと思う。アートって特別なものじゃなく、型にはまらず、気取らず、みんながすっと入っていきやすい、気軽なものであるべきだと思う。日本開催が実現できてうれしいし、ぜひ多くの方に楽しんでもらいたい」とコメント。今回は、パリでの展覧会以降に制作された作品も初公開される予定だといい、パリのときよりもパワーアップしていることは間違いない。
同展を主催しているカルティエ現代美術財団は、村上隆、横尾忠則、パティ・スミス、デヴィッド・リンチといった世界的アーティストのサポートをしていることでも知られている。エルベ・シャンデス館長は日本凱旋(がいせん)の決まった同展について、「わたしが最も気に入っているのは、見る人の想像をかき立て、自由な発想を促すような、その独特の雰囲気です。パリの人々はモダンで才気あふれる奇跡的なアイデアの数々に夢中になりました。北野氏の作品が持つ発想の自由さに強くひかれ、陽気で、素朴で、しかも信じられないほどの賢さが大好きになったのです」と絶賛しており、まさにパリが認めた才能といえそうだ。
1994年のバイク事故をきっかけに、リハビリも兼ねて絵画を手掛けるようになったBEAT TAKESHI KITANO。映画監督・北野武として『アキレスと亀』に自作の絵を登場させるなど、その才能は注目されていたが、日本では今回が初個展ということで多くの人が訪れることが予想される。日本でもパリ同様、約半年にわたって開催されるのはうれしいところだろう。そのきらめくばかりの才能を目の当たりにする貴重な機会だ。(編集部・福田麗)
展覧会「BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展 Fondation Cartier pour l’art contemporain」は2012年4月13日~9月2日に開催