ギリシャ巨匠テオ・アンゲロプロス監督、新作の撮影中に事故死
ゆっくりとした夢のような映像手法で知られるギリシャのテオ・アンゲロプロス監督が、24日、新作映画を撮影中にバイクにひかれて死亡した。76歳だった。
警察と病院の発表によると、テオ監督は新作映画『ジ・アザー・シー(英題) / The Other Sea』の撮影を行っていたアテネの港付近の道路を横断中、バイクにひかれて頭部を負傷し、病院へ運ばれたが死亡が確認されたという。後に、バイクを運転していたのは非番の警官であったことがわかった。
テオ監督は、フィルムの長回し、セリフや音楽を控えるなどの手法で独特の世界観を作り上げ、映画『旅芸人の記録』や『シテール島への船出』、『永遠と一日』などの作品を発表。1995年の映画『ユリシーズの瞳』ではハーヴェイ・カイテルを主演に迎え、カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞した。(竹内エミコ)