3度目のベルリン国際映画祭正式出品決定!『かもめ食堂』荻上直子監督最新作は女版寅さん!?
映画『かもめ食堂』などで知られる荻上直子監督の最新作『レンタネコ』が、第62回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品されることが発表された。荻上監督は、2004年に公開された映画『バーバー吉野』で同映画祭の児童映画部門に出品され特別賞を受賞、2007年に公開された映画『めがね』で同映画祭のパノラマ部門に出品されザルツゲーバー賞を受賞しており、同映画祭出品は、今回で3度目となる。
コンペティション部門に次ぐ名作がそろうベルリン国際映画祭パノラマ部門。現在、仲間由紀恵主演のテレビドラマ「恋愛ニート ~忘れた恋のはじめ方~」にも出演中の市川実日子が主演を務める映画『レンタネコ』は、河原でネコを貸し出す“レンタネコ屋”を営むサヨコが主人公の物語。サヨコが「レンターネコ、レンターネコ、ネコ、ネコ。寂しい人に、猫、貸します」と客を呼び込むように、ネコが寂しい人の心を癒やす、ハートウォーミングな作品だ。
ブルーシートで生活している人が、河原に来た寂しいと感じている人々にネコを貸し出したら……そんな着想から始まったという本作。実際には、女性が主人公の見ているだけでかわいらしいカラフルな世界観も魅力の一作に仕上がった。出演は、市川のほか、草村礼子、光石研、山田真歩、田中圭、小林克也。彼らがサヨコに癒やされ、またサヨコの生活を彩っていく。「昭和初期の懐かしい気持ちみたいなもの、そういう雰囲気は目指したかもしれない」と荻上監督。サヨコは女版寅さん!? まずは第62回ベルリン国際映画祭での評価に期待したい。(編集部・島村幸恵)
映画『レンタネコ』は2012年5月、銀座テアトルシネマ、テアトル新宿ほかにて全国公開