究極の問題作『私が、生きる肌』ポスタービジュアルが解禁!ペドロ・アルモドバル監督が描く愛と狂気の協奏曲!
『トーク・トゥ・ハー』のペドロ・アルモドバル監督による究極の問題作『私が、生きる肌』のポスタービジュアルが解禁された。妻を失った形成外科医の愛と狂気を描いた本作は、ラブストーリー、ミステリー、スリラーなどの要素を盛り込んだジャンル分け不可能な、アルモドバル監督の作品としか形容できないものに仕上がっている。
“完ぺきな肌”の研究に没頭する天才医が、監禁したある人物の肉体に開発中の人工皮膚を移植し、亡き妻そっくりの美しい女性を作り上げるというストーリーからもうかがえるように、本作で描かれるのはその境目さえもあいまいになった愛と狂気。第64回カンヌ国際映画祭で上映された際には、その独創的な世界観が多くの観衆を魅了し、本国スペイン以外でも大きな反響を呼んだ。
前作『抱擁のかけら』で頂点を極めたかに思えたストーリーテリングにはさらに磨きがかかり、現在と過去を自在に行き来しながら、医師と妻、そして監禁された人物との関係を徐々にあぶり出していく。その一方で、『フランケンシュタイン』や『めまい』といった過去の名作への目配りも織り交ぜるなど、約30年にわたるアルモドバル監督のキャリアの集大成といってもいい作品になっている。
冒頭、全裸と見まがうしなやかな肢体に肌色のボディー・ストッキングをまとったヒロインのベラが、ヨガの瞑想にふけっているシーンから衝撃のラストまで、一瞬足りとも目が離せない本作。アントニオ・バンデラスの熱演はもちろん、アルモドバル監督の新たなミューズ、エレナ・アナヤの完ぺきな肢体と肌は観る者すべてに強烈な印象を残す。
どのシーンを切り取っても、そのまま絵画になりそうなきらめきに本作は満ちており、そのことは今回解禁されたポスタービジュアルからも明らか。観終わった後もその余韻に浸っていたい。そう思わせられるアルモドバル監督の、新たな代表作だ。(編集部・福田麗)
映画『私が、生きる肌』は5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国公開