『スター・ウォーズ 』の聖地!まるで秘密基地のスカイウォーカーランチと特撮工房ILMに潜入!
『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』の公開に合わせたイベントが、先日サンフランシスコ郊外にあるスカイウォーカーランチと、市内にある特撮工房ILMで行われた。フランス、イタリア、ドイツなど全世界から集まった約60人ものジャーナリストたちが参加。また今回は「スター・ウォーズ」シリーズを劇場で観たことのない子ども向けのイベントということもあって、多くの子どもたちも参加しにぎやかな取材となった。
映画『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』写真ギャラリー
市内から車で北に約1時間ほど行った山の中にあるスカイウォーカーランチは、入り口のゲート周辺にはなんのサインもなくまるで秘密基地といった感じだ。しかし一旦ゲートをくぐって中に入ると、丘に囲まれたまるでヨーロッパの避暑地のように美しい景色が広がっている。ランチ内には、ジョージ・ルーカスのオフィスなどがあるメインハウス、撮影後に音の作業をするスカイウォーカー・サウンド、宿泊施設、カフェテリア、ルーカス・フィルムのグッズを売っている売店、プールやジムといった運動施設、ワイン畑、野球のグラウンド、消防署に、もちろんランチというだけあって牧場もあって、スケールの大きさに圧倒される。
スカイウォーカーランチ内で行われたイベントでは、特撮工房ILM(インダストリアル・ライト&マジック)でミニチュアなどを手がけてきたコンセプト・モデラーのジョン・グッドソンに、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』製作時の思い出を聞いてみた。「僕は14歳のときに初めて『スター・ウォーズ 』を観た。その前から『スター・トレック』のテレビシリーズとかを観て、こういった仕事に魅力を感じていたんだけど、『スター・ウォーズ』を見てからルーカス・フィルムに興味を持つようになった。でも、後になって実際にここで彼らと仕事をするようになるとは、本当に信じられなかったよ。僕は旧三部作にかかわっていなかったから、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』を始めたころはちょっと怖かった。大変な責任を感じたからね」と明かした。
また、新三部作すべてにスーパーバイジング・サウンド・エディターとしてかかわったマシュー・ウッドは、音作り以外に声優もこなすユニークなアーティストだ。どういった経緯で声優をすることになったのだろう? 「ジョージはとてもリラックスした人でね。僕らは長い間一緒に仕事をしてきたから、時々彼が僕に小さな役をくれることがあったんだ。でもプリクエルで悪役のグリーヴァス将軍の声をやらせてくれるなんて、まさに夢のようだった。そんなに大きな役をぼくにやらせてくれるなんてね。アニメシリーズの『クローン・ウォーズ』でも、僕はサウンド・スーパービジョンの仕事をしながら、いろんな役の声を演じてきた。それはまさに脳の両サイドを使う感じだよ。クリエイティブなアクティングと、テクニカルなサウンドワークの両方をやるわけだからね。ぼくにとってはこれ以上ないパーフェクトな仕事なんだ」と明かした。
イベント2日目は、ILM内の見学と3D版の試写が組まれていたが、ILMの入り口に着くなり4人のストーム・トルーパーたちが中から登場。いきなり写真大会となった。ILM内には、ヨーダやダースベイダー、R2D2といったお馴染みのキャラクターはもちろんだが、それ以外に『E.T.』の自転車や『ジュラシック・パーク』の恐竜のモデル、『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』のデイヴィ・ジョーンズの像、黒澤明 の『夢』で使われたマット画など、実際に映画製作のために作られたミニチュアやマット画、デッサン、マケット(模型)など数々の展示物が飾られていて、映画ファンにはたまらない宝庫といった感じだ。そして今回のイベントの締めくくりとしてTHX使用のフランク・ロイド・ライト風の美しい試写室で『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』を鑑賞し、2日間に渡る「スター・ウォーズ」漬けの取材を締めくくった。(取材・文:細谷佳史 / Yoshifumi Hosoya)