ビートたけしが審査委員長を務める「第21回東京スポーツ映画大賞」で園子温監督、2冠達成に「感無量」
26日、ビートたけしが審査委員長を務める「第21回東京スポーツ映画大賞」が東京プリンスホテルで行われ、園子温監督が映画『冷たい熱帯魚』で作品賞、監督賞の2部門を受賞した。
同映画賞は東京スポーツの客員編集長でもあるビートたけしが審査委員長として1992年に発足した映画賞で、今年21回目の開催を迎える。日本各地の映画祭の主催者達がノミネートした作品・人物から、ビートたけしが独断と偏見で各賞の受賞者を決定するユニークな映画賞だ。
開催のあいさつでたけしは該当なし部門の多さに触れて「今年は例年になく本当に華やかさのない東京電力やオリンパスの株主総会みたな地味な状態でございます」とチクリ。そんななか、『ヒミズ』『恋の罪』など話題作を連発する園監督の『冷たい熱帯魚』には作品賞と監督賞を授与し、作品賞の理由について「暴力と過激な描写で想像を絶する破滅の世界を描き、ベネチア国際映画祭で熱狂的な支持を得ただけではなく、国内外で高く評価されました」と言葉を送った。
登壇した園監督は「いろいろな賞をいただいたけどこれほど緊張するステージはない」と言葉数少なめながら、かみ締めるように喜びをコメント。北野監督と同時期に映画つくりを始めたことを明かし「映画評論家のトニー・レインズと会ったときに『すごい監督が現れた』と北野監督のことをほめていて、北野監督がどんどん上に行かれるのを見てずっとすごいと思っていました」と長年胸に抱えていた北野武監督への対抗心も吐露。そんな園監督のもとに3日前に結婚式をあげたばかりの妻で女優の神楽坂恵が花束を持って壇上に駆け上がり、夫婦で受賞の喜びを分かち合っていた。
また、同時に開催された「第12回ビートたけしのエンターテインメント賞」ではカムバック賞に輝いた女優の小向美奈子や岡本夏生女優がセクシーな衣装で登壇し、ビートたけしをはさんでほおに熱いキスをサービスしていた。(取材・文:中村好伸)
「第21回東スポ映画大賞受賞一覧」
作品賞:「冷たい熱帯魚」
監督賞: 園子温「冷たい熱帯魚」
主演男優賞:なし
主演女優賞:なし
助演男優賞:でんでん「冷たい熱帯魚」
助演女優賞: なし
新人賞:なし
外国作品賞:なし
特別賞:福本清三
「第12回ビートたけしのエンターテインメント大賞」
日本芸能賞:博多華丸・大吉、ダイノジ、友近
話題賞:加藤茶
特別賞:故・立川談志、山本耀司
ひな壇芸人賞:土田晃之、山崎弘也
カムバック賞:鈴木宗男、小向美奈子、岡本夏生
激励賞:ずん