アカデミー賞、視聴率は4ポイント上昇!オスカーアプリのダウンロードが激増でソーシャル化加速!
第84回アカデミー賞
ニールセンの発表によると、アメリカで昨夜放映された第84回アカデミー賞の授賞式は全米で推定3,930万人の人々に視聴され、去年の視聴率と比べて4ポイント上昇したことがわかった。
当初、アカデミー賞司会に予定されていたエディー・マーフィーが司会を辞退したとき、アカデミーが、いったい誰を栄えあるホストに起用するかが大変な注目となっていたが、最終的にベテラン中のベテラン、今回で司会歴9回目となったビリー・クリスタルを起用したことがどうやらプラスと出たようである。
過去数年の間、番組スポンサーが一番気にするヤングの視聴率が激減していたアカデミー賞は63歳のビリーを起用することに抵抗を感じていたようだが、敏腕プロデューサーのブライアン・グレイザー(『24』、映画『アポロ13』など)の企画で、冒頭のコメディー・コーナーにティーンに大人気のジャスティン・ビーバーがサプライズで登場。ビリーに「18歳~24歳の視聴率を稼ぐために来てあげたよ!」と言うだけの超ショートな出演を施した。
残念ながら、番組スポンサーが一番重要視する年齢層であるジャスティン・ビーバー世代を含めた18歳から49歳以下の視聴率は11.7パーセントと去年と比べて横ばい状態のまま。これからもアカデミーのヤング獲得への試行錯誤が続きそうである。
しかしソーシャル・ネットワークやツイッターなど、オンラインの威力がものをいう時代にふさわしい話題として、ABCネットワークの「オスカー・アプ(Oscar app)」とよばれるアプリケーション・ソフトが37万回ダウンロードされたという統計が発表された。これは去年と比較すると1,154ポイントの急上昇。近年になってアカデミー賞ファンたちが授賞式を視聴する方法がテレビを離れてコンピューターやスマートフォンになるなど、元来のテレビ視聴という枠を超えた形に変わってきているというのも現状といえよう。まさにオンライン時代を反映した調査結果である。若年層の視聴者はオンラインに移行したという見方もあり、総合的に判断すると今年のアカデミー賞は大成功だったともいえる。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)