キャスリン・ビグロー監督の故オサマ・ビン・ラディン暗殺を題材にした映画、撮影中止の危機!
映画『ハート・ロッカー』の監督キャスリン・ビグローが、アメリカ海軍特殊部隊シールのチーム6による故オサマ・ビン・ラディン暗殺を題材にした映画『ゼロ・ダーク・サーティ(原題) / Zero Dark Thirty』が、インドのロケ地をパキスタンと見立てたことで、インドの強硬派、世界ヒンズー協議会の反感を買い、撮影中止を余儀なくされている。
AFP通信によれば、インド北部の都市チャンディーガルのマーケットでの撮影で、店の看板を、主にパキスタンやインド北部で話されているウルドゥー語に差し替えたり、原動機付き軽三輪車のナンバープレートをパキスタンの都市ラホールのものにしたり、エキストラ役たちにイスラムの女性たちが全身を覆うブルカで登場させたりした。そのことに対し強硬派は、「インドの市場がパキスタンに見えるなど、断じて認めることはできない」とコメント、ウルドゥー語の表示を撤去したり、撮影クルーを押しやったりののしったりしているとのことだ。
本作にはすでに、映画『ツリー・オブ・ライフ』のジェシカ・チャステイン、映画『アニマル・キングダム』のジョエル・エドガートン、映画『タイタンの逆襲』のエドガー・ラミレス、映画『グリーン・ランタン』のマーク・ストロングなどの出演が決定しているが、本格的な撮影はまだ始められていないことになる。
タイトルの『ゼロ・ダーク・サーティ(原題)』とは、米軍隊の俗語で「未明」の意味。全米公開は12月19日の予定。(鯨岡孝子)