渡辺謙、怒涛の2か月間を振り返る!「ここまでやるのは、そうないのではないかと思います」
2月11日に公開された映画『はやぶさ 遥かなる帰還』で、総移動距離4万2,000キロ、ダボス会議に出席したスイスでの舞台あいさつを含む計44回の舞台あいさつを行った渡辺謙が、「ここまでやるのは、そうないのではないかと思います」とプロモーションに懸けた怒涛の2か月間を振り返った。
「ここまでやるのは、そうない」。その理由には、渡辺がエンターテインメントを通して、今の日本に伝えたい思いがあった。「この作品に関しては、この形にしたいというのがあった」「映画というものが、どういうものとして社会の中に受け入れられていくのか、問われている時期だった」。
2010年6月、小惑星「イトカワ」から微粒子を持ち帰るという偉業を成し遂げた小惑星探査機「はやぶさ」。日本に希望を与えたその偉業は、映画『はやぶさ 遥かなる帰還』を通して、さらに多くの人に伝わったはずだ。
しかし渡辺自身も、本作を通して、得たものがあったという。役柄のモデルとなった「はやぶさ」のプロジェクトマネージャー川口淳一郎教授に出会い、自身とはまた違う“クリエーター”に触れ、石原都慎太郎都知事との対談が実現したことで、「僕らも一つの仕事の中でとじこもっていちゃいけないんだ」と思ったという。
今後も、その映画と時代に即したやり方で、「自分の好奇心が、作品の持っているマグネットにキュッと沿う」。そんな作品に出演していきたいという渡辺。石原都知事との対談では、自身の小説「刀鋼」を渡辺主演で映画化してほしいという話も出たが、果たしてどうなるか……? 「場所にこだわりはない。やるべきことをやる」。これからも、ハリウッドと日本を行き来し、日本を代表する俳優として活躍していってくれることだろう。(編集部・島村幸恵)
映画『はやぶさ 遥かなる帰還』は全国公開中