池脇千鶴、犬童一心監督、映画『ジョゼと虎と魚たち』のキャスティング秘話を語る!
11日、現在開催中の「にほんのうたフィルム映画祭~やれることからコツコツと!東日本大震災復興支援~」で犬童一心監督と女優・池脇千鶴のトークショーが行われ、これまで二人がコンビを組んだ作品にまつわるエピソードなどを語った。
本映画祭で上映された映画『金髪の草原』ほか、映画『ジョゼと虎と魚たち』でも犬童監督とタッグを組んだ池脇。二人の出会いは、市川準監督の映画『大阪物語』で犬童監督が脚本を担当したことから始まるが、この時から女優・池脇千鶴への強い思いを抱くようになったという。「『大阪物語』『金髪の草原』の2作品で、彼女(池脇)の能力を使い切ってないって感じたんです。だから(池脇の能力を)出し切れる題材を探していて出会ったのがジョゼ(と虎と魚たち)だったんです。その意味では、ジョゼは彼女のためだけに作ったような映画ですね」。
その話を照れくさそうに聞いていた池脇だったが「あの映画(ジョゼと虎と魚たち)は、わたしが『キャスティングはこの人がいい』って言っていた人が採用された」と当時の裏話を披露。何でも(上野樹里が演じた)香苗役を探すのが難航していたとき、犬童監督が、当時16歳だった上野に一目ぼれして役を演じてもらうことになったのだったが、その出来事の前にすでにCMに出ていた上野を見ていた池脇は、犬童監督に「あの女の子はいいと思う」と助言をしていたのだとか……。
肩の力が抜けた良い雰囲気で語り合う池脇と犬童監督。「わたしは、監督と女優には垣根があると感じているのですが、唯一それが無い人ですね」と池脇が全幅の信頼を置く犬童監督。4度目のタッグを組む日をお互いが望んでいるような雰囲気が漂うトークショーだった。(磯部正和)
「にほんのうたフィルム映画祭~やれることからコツコツと!東日本大震災復興支援~」は3月3日から3月16日まで新宿K's cinemaにて開催中。上映会の売り上げの一部は「にほんのうた子ども募金」を通じて被災地の小学校支援に寄付される。