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劇団四季、3月11日14時46分に黙とう…東北を舞台にした「ユタと不思議な仲間たち」東京初日

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カーテンコールの後、黙とうをささげる「ユタと不思議な仲間たち」キャストと観客
カーテンコールの後、黙とうをささげる「ユタと不思議な仲間たち」キャストと観客

 11日、劇団四季の公演「ユタと不思議な仲間たち」が東京・四季劇場[秋]にて開幕し、終演後の14時46分より1分間、キャストと観客が東日本大震災被害者に黙とうをささげた。劇団四季は昨年夏、岩手・宮城・福島の東北3県で同演目27公演の無料招待公演を実施しており、この日はその様子を写したスライドも上映された。

 震災発生よりちょうど1年後の11日に初日を迎えた同公演は、開演時間を繰り上げる形で、12時10分より上演開始。通常カーテンコールが行われた後、スクリーンにて昨年夏に行われた同演目の東北特別招待公演の様子が上映された。そして14時46分より、キャスト・吉谷昭雄の合図でキャスト・観客が1分間、黙とうをささげた。

 当日の会場には子ども連れの観客も多く、第一幕と第二幕の間の休憩中には劇中歌を口ずさむ子どもたちの姿も見受けられたが、このときばかりは水を打ったように静まり返り、誰もが哀悼の意を表していた。黙とうの後、吉谷は「継続することこそが力になると思います」と今年5月に再び「ユタと不思議な仲間たち」の東北特別招待公演を行うことを発表。会場からは大きな拍手が贈られた。

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 昨年の特別招待公演、そして本日の出演キャストには被災地出身の劇団員も含まれている。1977年の初演以来、1,200回を超える公演が行われている同演目は、東北を舞台に、天災で現世で生きることがかなわなかった座敷わらしと、いじめに苦しむ少年ユタとの心の交流を描いたオリジナル・ミュージカルだ。

 2007年と2008年には「いじめをなくそう」というスローガンの下、足掛け2年にわたる全国長期巡演が行われるなど、深いメッセージを子どもたちにもわかりやすい形で舞台上で表現している同演目。昨年の特別招待公演の際には地域の小中学校の体育館が会場になったこともあり、振り付けを変更するなどして上演され、総計1万1,191名が来場した。今年5月の東北特別招待公演では、岩手・宮城・福島・山形の東北4県8都市での上演を予定しているという。(編集部・福田麗)

ミュージカル「ユタと不思議な仲間たち」は東京・四季劇場[秋]にて上演中
東北特別招待公演は5月7日~同23日に実施予定

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