アカデミー賞5冠『アーティスト』の貴重なカラーメイキング映像公開!モノクロ&サイレント映画ならではの舞台裏に迫る!
本年度アカデミー賞5冠に輝いたモノクロ&サイレント映画『アーティスト』の貴重なカラーメイキング映像が公開され、音楽が現場の雰囲気作りに欠かせなかったなどの撮影の舞台裏が明らかになった。
本作の舞台は、1920年代のサイレントからトーキーへと移り変わるころのハリウッド。サイレント映画のスター俳優が、トーキー映画でスターへと駆け上がる若手女優との交流を通して時代の波にもまれ、自身の築いてきた地位が崩れ落ちそうになる孤独や葛藤(かっとう)を表現した物語。
今回公開されたのは、「『アーティスト』の舞台裏」と題された特別映像で、劇中のモノクロシーンとメイキングのカラー映像が織り交ぜられ、スタッフ&キャストのインタビューも収録されている。本作を「ハリウッドの往年の名作に対する賛歌なんだ」と語ったのはミシェル・アザナヴィシウス監督。映像内でアザナヴィシウス監督は生き生きと指示を出し、現場を仕切っている姿が印象的だ。
そして「美しいロマンスを目指したんだ。作中の映画に敬意を示したかった」と作品に込めた思いを吐露。アザナヴィシウス監督が言うとおり、本作には過去の名作映画へのオマージュがふんだんに盛り込まれており、私生活のパートナーでもある本作のヒロインを演じたベレニス・ベジョも「監督はこの映画に入れ込んでいたわ」と証言。
それでも、観客に受け入れられる確信はなかったとアザナヴィシウス監督は謙遜したが、結果的には第84回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞など計5部門で賞を受賞し、その他映画賞でも多数の栄冠を手にしている。そんな本作の撮影現場には音楽が欠かせなかったようで、「ハリウッドの名作を彩った偉大な作曲家の作品を流し当時の雰囲気に浸った」とアザナヴィシウス監督は秘話を明かしている。本特別映像で本作がより味わい深いものになること請け合いだ。(編集部・小松芙未)
映画『アーティスト』は4月7日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国順次公開