『ハンガー・ゲーム』のキャスティングに不満な原作ファンたちのツイートがもとで人種差別さわぎ
ベストセラー小説が映画化されると、自分のイメージと異なるためキャスティングに納得のいかないファンは少なからずいるものだが、映画『ハンガー・ゲーム』の場合、配役に対する不満のツイートから人種差別的な論争に発展しさわぎになっている。
取り上げられている一人はアマンドラ・ステンバーグ。原作には暗褐色の肌と瞳と表現されているキャラクター、ルーを演じている。「ツイッターで『ハンガー・ゲーム』のファンだと言いながら原作について何も知らない奴らを暴く」と題されたtumblrページを見ると、かなりキツイことがつぶやかれていることが明らかになり、世間を驚かせている。「何でルーを黒人にしたの? 映画が台無し」「人種差別だと思われるかもしれないけど、ルーが黒人になるって知ったあと、彼女の死はそんなに悲しくなかった」と自称ファンたちはツイートしている。また、レニー・クラヴィッツ演じるスタイリストのシナも批判を浴び、「シナとルーは黒人じゃないはずなのに。なんでプロデューサーたちは、いいキャラクターをみんな黒人にしたの?」とつぶやいている人もいる。
その後、それらのツイートを人種差別発言と解釈した人たちとの間で論争が勃発し、騒ぎとなっている。今では少なくなっているようだが、誰でも匿名で気軽に意見を言える媒体の出現により、まだまだ人種差別が根深い問題であることがうかがえる。ちなみに、カットニスを演じるジェニファー・ローレンスがキャスティングされたとき、ブロンドの女優を使うなんてイメージが違いすぎると原作ファンの間では不満の声が爆発したが、原作者はカットニスを表現できるのは彼女しかいないとコメントしていた。(澤田理沙)