幻の未公開ロマンポルノ『白昼の女狩り』が28年の時を経て劇場公開決定!未公開の理由はロマンポルノ失格だったから!?
幻の日活ロマンポルノとして、ファンの間で日の目を見る日を待ち望まれていた『白昼の女狩り』が、28年の時を経て、劇場公開されることが発表された。5月12日より日活創立100周年記念特別企画の特集「生きつづけるロマンポルノ」の一環で上映される。
主演を加来見由佳となぎら健壱が務めた本作は、もともと漫画家の谷岡ヤスジがメガホンを取るはずだったが叶わず、日活ロマンポルノ時代を支えた曾根中生監督がメガホンを取ったという作品。
曾根監督は、謙遜なのか、未公開の理由について、「映画がつまらなかったからの一言に尽きると思います」と語りつつ、本作を制作する上には、宍戸錠が主演を務め、鈴木清順監督がメガホン、自身も脚本に携わった映画『殺しの烙印』のイメージがあったことを明かす。
「ゲームの延長線上で人を殺してしまう殺人者集団の邪悪さに、嫌悪感がエロティシズムをはるかに超えていたように思える。日活上層部は、これをロマンポルノとして世間に提出してはいけないという断を下したのではないか」。曾根監督がそう振り返る本作は、果たしてどういった作品に仕上がっているのか? 28年の時を経て、ついに劇場にて公開される本作に注目が集まる。
なお、ユーロスペースほかにて行われる特集上映「生きつづけるロマンポルノ」では、約1,100本の中から、リアルタイムで作品に接し批評を続けてきた蓮實重彦氏、山田宏一氏、山根貞男氏の三人により選りすぐられた32本の作品と、観客による投票で1位になった作品も上映される予定。幻の未公開作品『白昼の女狩り』を加えた34本の日活ロマンポルノがでそろう。
日活創立100周年記念特別企画 蓮實重彦、山田宏一、山根貞男が選ぶ愛の革命「生きつづけるロマンポルノ」は5月12日よりユーロスペースほかにて全国順次公開