来日中のポール・スミス、親友ゲイリー・オールドマンに賛辞『裏切りのサーカス』続編も!?
名脇役ゲイリー・オールドマンが主演を務め、初めてアカデミー賞にノミネートされたことも話題になった映画『裏切りのサーカス』にクリエイティブ・コンサルタントとして協力したファッションデザイナーのポール・スミス氏が来日し、女優の成海璃子と共にトークイベントを行った。
作品の舞台となる1970年代のロンドンの雰囲気を出すため、映像や色彩、撮影方法などさまざまなアイデアを提供したというスミス氏。本作について「スパイたちが活躍する、また違ったロンドンがこの映画には描かれていると思います」と語り、「モノクロで映像の質感をザラザラとさせたり、ロンドンといえばバスなどで代表されますように色彩には赤を際立たせました」と映像に込めたこだわりを明かした。
また、本作で本年度アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた主演のゲイリーについて「悪役の印象が強いゲイリーだけど、今回はジェントルマンで本当にアカデミー賞にノミネートされるべき演技だと思う」と大絶賛。23年前に出会って以来交流を重ねているといい、「わたしのデザインをした服を着てくれるロサンゼルス店の一番のお客です。先日も子どもと奥さんを連れて来てくれてお昼をご馳走しました」と話した。
この日、1970年代のイギリススパイ風ファッションで駆け付けた成海は、「ポールさんの次のシーズンのコレクションを見たい」と大はしゃぎ。本作の大ファンという成海がポールにシリーズ化のうわさの真相を聞くと、ポールは「（主人公の）スマイリーと仲間たちがもしかしたら……」と続編の制作もにおわせていた。
『裏切りのサーカス』は英国諜報組織の中枢に20年も潜入しているソ連の二重スパイを捜すため、引退生活から呼び戻されたスパイ、スマイリー（ゲイリー・オールドマン）が敵味方の区別もつかない中で真相に迫る姿を描く。この日のイベントを行ったポール・スミス丸の内店では、本作の写真展も開催中で、こちらには写真好きのゲイリー自身が撮った写真も展示されている。（取材・文：中村好伸）
映画『裏切りのサーカス』は4月21日よりTOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開