コリン・ファース、絶滅の危機にあるアワ族を救うキャンペーン・ビデオへ出演
コリン・ファースが、ブラジルで問題となっている違法な森林伐採の影響で部族絶滅の危機にある先住民、アワ族を救うキャンペーン・ビデオに出演し、彼らを救おうと呼びかけている。
英ガーディアン紙によると、アワ族は、ブラジル北東部の熱帯雨林地帯に暮らす先住民で、森とともに生きている。しかし、この地帯では急激な開発に伴う違法な森林伐採が深刻化しており、すでにこの地域の3分の1の森が破壊されてしまったという。
先住民族を援助する組織「サバイバル・インターナショナル」によると、アワ族は森林伐採によって住む場所を追われるだけでなく、伐木業者に見つかると殺されてしまうこともあり、現在は数百人が生存しているだけだという。
こうした状況に、コリンは自身の名を使ってキャンペーンに参加。短編ビデオに出演し、「アワ族の森が、木材製造のために違法に伐採されています。伐木業者たちはアワ族を見つけると、彼らを殺してしまいます。弓矢では銃に太刀打ちできません。これまでの歴史でも、こうして民族が終わりを告げてきたのです。地球上から、別の民族が一掃されてしまうのです。我々はもう、こんなことが起こらないようにしなくてはいけません」と呼びかけている。
ブラジルでは昨年、森林局がアワ族の暮らす土地の境界で不法に稼動する木材工場14か所を閉鎖するなどの措置をとったが、不法伐採を取り締まるはずのブラジル環境・再生可能天然資源院では人手が足りておらず、効果的な措置は取られていないに等しい状態。コリンはビデオを見た人に対し、「伐木業者の取り締まりをこの地に送り込むようブラジルのジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法務大臣へ働きかけましょう」と語り、「それは今、大臣の優先順位にはないことですが、順位を上げさせましょう」と呼びかけている。(竹内エミコ)