宮崎駿から影響を受けたピクサー作品、最新作と併映決定!史上初の3本立て!
第84回アカデミー賞短編アニメ賞にノミネートされた映画『月と少年』が、7月21日公開の映画『メリダとおそろしの森』と併映されることが発表された。『メリダとおそろしの森』では、すでに映画『トイ・ストーリー』シリーズ最新作の短編『ニセものバズがやって来た』が併映されることが発表されており、ディズニー/ピクサー史上初の3本立て公開となることがわかった。
『月と少年』は、『カールじいさんの空飛ぶ家』『レミーのおいしいレストラン』などにストーリーアーティストとして参加しているエンリコ・カサローザの監督デビュー作。自分にとって最も重要な作品は『紅の豚』だというカサローザ監督は、宮崎駿監督の大ファン。「飛行機も好きだし、僕が最初に描いたコミックは、空飛ぶネコを主人公にしたもので『紅の豚』からモロに影響を受けているんだ」。
そんなカサローザ監督は、本作の制作過程でも、宮崎監督をまねたことを明かす。「宮崎監督がユニークなのは映画を一人で作っている点だと思う。ピクサーでも監督主導ではあるけれど、彼ほどの仕事量をあれほどの才能とスピードでこなせる人はいない。彼は全てをコントロールできる唯一無二の存在です。また、彼がスゴイのはすべての絵コンテを自分で描いているということ。ピクサーではチームで担当するんです。実は『月と少年』の場合、短編ということもあり、宮崎監督のまねをして僕が一人で描いたんです。『崖の上のポニョ』の絵コンテを水彩画で描いたというのを知って、僕も全部水彩画でやったり(笑)」。
『月と少年』は、「時間がかかりすぎる」「クレイジーだ」などと言われ、「実際にものすごく大変」と感じながら、カサローザ監督がなんとか一人でやり遂げ、見事監督デビュー作にしてアカデミー賞短編アニメ賞ノミネートの快挙を成し遂げた作品になった。公開された特別映像には、無数の星の上に立つ少年と月に登る大人の姿が描かれており、その幻想的な世界観に魅了される。
映画『トイ・ストーリー』シリーズ最新作に、アカデミー賞ノミネート作品の豪華2本が併映される『メリダとおそろしの森』は、スコットランドの神秘の森を舞台に、自由を愛する王女メリダの冒険と成長を描いた物語。日本公開にあたっては、AKB48の大島優子がメリダ役の日本語吹き替えを担当したことも話題になっている。(編集部・島村幸恵)
映画『メリダとおそろしの森』(『ニセものバズがやって来た』『月と少年』)は7月21日より全国公開