大竹しのぶ、ロンドンから新藤監督を追悼「心から拍手」
31日、蜷川幸雄演出の舞台「シンベリン」ロンドン公演のため、同地に滞在中の大竹しのぶが、新藤兼人監督の訃報を受け、自身がパーソナリティーを務める番組「大竹しのぶのオールナイトニッポンGOLD」に電話出演し、新藤監督への思いを語った。
「こんばんは、大竹しのぶです。皆さんもご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、わたしが尊敬する映画監督・新藤兼人先生がお亡くなりになりました。この4月で100歳になったばかりでした」。そう語り出した大竹。1999年に公開された映画『生きたい』で初めて新藤組に参加し、4作目のタッグ作となった『一枚のハガキ』が、新藤監督の遺作となった。
『一枚のハガキ』は、新藤監督が自らの戦争体験を基に、生き残った兵士と戦死した友人の家族の崩壊と再生への道のりを、豊川悦司と大竹しのぶの共演で描いた作品。大竹は、新藤監督が一貫して叫び続けていたことは「戦争はいけない」ということだったと語り、「『一枚のハガキ』も同じ“叫び”でした」と同作を振り返った。
5分ほど、監督への思いを語り続けた大竹。「僕は死んでいきますが、映画は生き続けます」という新藤監督がかねてから語っていた言葉を引用し、「激しくて、正しくて、男らしくて、やさしくて、素晴らしい人生に、今心からわたしは拍手を送りたいと思います。そして、監督の思いを受け継いで、わたしたちはこれからもきちんと考え、真面目に、一生懸命生きていきたいなと改めて思いました」と語った言葉が印象的だった。(編集部・島村幸恵)
「大竹しのぶのオールナイトニッポンGOLD」は毎週木曜日午後10時から11時50分まで放送