アカデミー賞ノミネート、被災地にカメラを向けた『津波そして桜』、SSFF&ASIAで上映決定!
イギリス人女性監督ルーシー・ウォーカーが東日本大震災の被災地にカメラを向けたドキュメンタリー映画『津波そして桜』が、6月15日から開催される「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2012」(略称:SSFF&ASIA)のアカデミー賞プログラムで特別上映されることが決まった。
本作は、今年2月に授賞式が行われた第84回アカデミー賞ドキュメンタリー短編賞にノミネートされ話題を集めた作品。核兵器をテーマに扱ったドキュメンタリー映画『カウントダウンZERO』で知られるウォーカー監督が手掛けた38分の短編ドキュメンタリーで、未曾有の震災を目の当たりにした人々の生の声を交えて東日本大震災を映し出すとともに、被災地で力強く咲き誇る日本の象徴・桜を通して再生への希望をにじませる。
そのほかにも、原発事故による放射性物質などの問題を抱え、汚染された数年後の東京を舞台に描く『blind/ブラインド』なども上映。震災や復興をテーマにした作品が目立つという今年の本映画祭は、世界112の国・地域から集まった4,400以上の作品から約100本を精選して一挙上映する。西島秀俊を主演に迎えた映画『CUT』のアミール・ナデリ監督は、「彼らの作品を観て楽しんでください。そして彼らの今後の活躍に期待してください」とメッセージを送っている。
「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2012」は、俳優・別所哲也が1999年に立ち上げ、今年で14回を数える国際短編映画祭。日本で唯一、米アカデミー賞の公認を得ている映画祭であり、インターナショナル部門、アジア インターナショナル部門、ジャパン部門からなるコンペティション部門でグランプリに選出された作品は、次年度のアカデミー賞短編部門のノミネート選考対象となる。
また、Jリーグとのコラボレーション上映など、数多くのプログラムが用意されているのも本映画祭の特徴で、映画『ドロップ』『漫才ギャング』の品川祐監督が、Canonの「CINEMA EOS SYSTEM」で制作した短編『モルモット』も特別招待作品として上映される。(編集部・小松芙未)
「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2012」は6月15日から30日まで、ラフォーレミュージアム原宿、ブリリア ショートショート シアターほかで開催