ミス着物が初演技で初主演!文化勲章受章の陶芸家・板谷波山の記録映画、没後50年記念で制作
2012年度ミス日本ミス着物を受賞した海老澤佳奈が、陶芸家として初めて文化勲章を受章した板谷波山の没後50年を記念して制作される記録映画『板谷波山』で、初演技にして初主演を務めることが明らかになった。
波山を題材にした映画には、波山の没後40年を記念して制作され、榎木孝明が波山役を務め、南果歩が妻まる役を務めた映画『HAZAN』があるが、本作は、そこでは描き切れなかった波山の実の姿を、遺族、研究者のインタビューをもとにして記録し、後世に伝えていくことを目的に制作されるという。
フィクションと関係者へのインタビュー、2部構成で制作される本作。海老澤が主演を務めるフィクション部は、着物に興味を持つ主人公カナが、実家でひいおばあちゃんが大事にしていたという波山が手書きでデザインを施した帯地を発見し、波山をたどる旅に出るストーリー。海老澤は、現存する波山の帯を締め、初演技に挑む。
1953年に陶芸家として初めて文化勲章を受章、近代陶芸作家の制作品としては唯一、2点が国の重要文化財に指定されるなど、陶芸家の社会的地位を高めた波山。映画では、波山を通して、目標を持って生きることの重要性、郷土を思う気持ちの大切さを伝えるという。
メガホンを取るのは、聴覚の不自由な女子中学生がダンスと出会い、喜びや挫折の中で成長していく姿を描く青春映画『あぜみちジャンピンッ!』で、世界各国の映画賞を受賞した西川文恵監督。10日より波山の故郷・茨城県内で撮影を開始しており、7月中のクランクアップ、10月の完成を目指している。(編集部・島村幸恵)