東京国際映画祭グランプリ『最強のふたり』監督が凱旋来日!フランスでは年間興収1位の大ヒット!
21日、有楽町朝日ホールで「20thアニバーサリーフランス映画祭」オープニング作品『最強のふたり』の上映が行われ、興奮冷めやらぬ観客の前に、本作で共同監督を務めたエリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュが登壇した。
「20thアニバーサリーフランス映画祭」オープニングセレモニー舞台あいさつ写真ギャラリー
首から下が麻痺した白人の大富豪フィリップと、彼を介護するスラムの黒人青年ドリス。本来なら出会うはずのなかったふたりが育む奇跡の友情をコミカルに描いた本作。昨年の東京国際映画祭で上映された本作は、多くの観客からの絶賛を受け、東京 サクラ グランプリを受賞。昨年10月の東京国際映画祭での授賞式は、フランス公開の間近だったため、やむなく欠席した両監督が、そのときに寄せた「何か月か後に日本で劇場公開されるときは、必ず来日します。これは約束というよりも責任です」という公約を、今回果たした形となった。
劇中には「彼はわたしに同情していない。だからいいんだ」というフィリップのセリフがある。その通り、身体に障害があるからといってフィリップに容赦しないドリスの不謹慎スレスレのツッコミが次々と繰り広げられる本作に、上映中は腹を抱えて笑いころげる観客の姿も見られた。“難病もの”でありながら、悲壮感を笑いで吹き飛ばすパワーあふれる“最強のふたり”に完全にノックアウトされた観客たちは、本作を生み出した二人の監督に対して大きな拍手を送った。壇上に立ったトレダノ監督が「客席の隅で、(上映中の)皆さんの反応を見ていましたが、心にジーンとくるような反応でした。感激しています」と切り出すと、ナカシュ監督も「東京というこんな遠いところで、涙してくれる方がいるなんて本当に名誉に感じています」と感無量な様子で会場に呼び掛けた。
フランスでは、国民の3人に1人が観たといわれている本作。「笑いも涙も止まらない」「予測不可能な展開に拍手喝采!」といった絶賛の声が広がり、多くのハリウッド超大作を抑えて、フランスで年間興行収入第1位を記録。ヨーロッパでも大ヒットを記録し、ハリウッドリメイクも進められるなど、ヨーロッパ各地で社会現象を巻き起こし、快進撃を続けている。日本公開は9月1日。(取材・文:壬生智裕)
「20thアニバーサリーフランス映画祭」は有楽町朝日ホールほかにて6月24日まで開催中