被災地の姿を追い続ける 女子高校生の青春描くドキュメンタリー映画「うたごころ」、関東初上映決定
東日本大震災で6人の親族と自宅を失った女子高校生の姿を追い続けるドキュメンタリー映画『うたごころ』が、24日に横浜市にある「ART FORUM AZAMINO アートフォーラムあざみ野」にて、関東初上映されることが明らかになった。
本作でメガホンを取ったのは、阪神・淡路大震災で被災した神戸をスケッチし続けた女子大生・佐野由美を追ったドキュメンタリー映画『with…若き女性美術作家の生涯』で国内外の各賞を受賞した榛葉健監督。東日本大震災後、一人で被災地に向かった榛葉監督は、関西で活動する総勢600人のゴスペルクワイア「human note」の歌声に真剣に耳を澄ませていた少女に着目した。宮城県気仙沼高等学校で合唱部に所属する女子高校生だった。
「撮影を続けながら自主上映をしていく」という形を取り、今も撮影が続けられている本作は、現在までに2011年度版、2012年度版、英語版、中国語版が制作されている。2011年度版では、少女の出生や家族にまつわる物語を描きながら、高校生活最後の合唱部コンサートに着目。一方、2012年度版は、「被災した高校生たちの正念場」、大学受験に着目。復興を遂げていく街を、一人の少女を追っていくことで描く、貴重な記録映画となっている。
ソーシャル・ネットワーキング・サービスFacebookを通しても、被災地の情報を発信し続けている榛葉監督。今回の関東初上映も、Facebookを通して、開催が決定したという。「ART FORUM AZAMINO アートフォーラムあざみ野」での上映は、6月24日10時より。seagulls@kemkem.comまで氏名、連絡先(電話番号など)、参加人数、保育希望の有無を明記しメール、または映画公式サイトの申し込みフォームより予約可能(残席30席ほど)。自主上映希望者はcontact@utagokoro.infoまで。(編集部・島村幸恵)