デヴィッド・リンチ監督、アイデアが枯渇したと明かす…6年間新作長編を発表せず
映画『イレイザーヘッド』『エレファント・マン』のデヴィッド・リンチ監督が、新作映画のアイデアが出てこないと明かしている。もともと寡作だったリンチ監督だが、近年はその傾向に拍車がかかり、ここ10年で発表した劇場長編作は2006年の映画『インランド・エンパイア』のみとなっている。
デヴィッド・リンチ監督の映画『インランド・エンパイア』フォトギャラリー
ロサンゼルス・タイムズ紙のインタビューに応えたリンチ監督は、作品の発表がばったり途絶えていることについて「大きなアイデアが思いつかないのです」と告白。「いくつかの断片はあります。でも、それは大きなものではありません」とアイデアが枯渇した状態にあることは認めたものの、監督廃業については「もし気に入るアイデアがあれば、すぐにでも制作に乗り出すでしょう」と否定した。
『イレイザーヘッド』『エレファント・マン』『ブルーベルベット』といった作品で世の映画ファンをうならせ、テレビドラマ「ツイン・ピークス」ではそのカルト的な人気を決定付けたリンチ監督は66歳。まだ老けこむ年ではなく、現在は自身を扱ったドキュメンタリー映画に1年以上関わっている。
作品数こそ減ったものの、今でもその新作が世界中から待ち望まれていることは間違いない。インタビューでは現在新作に取り掛かっているという話は出なかったが、ファンは期待しているはずだ。(編集部・福田麗)