デヴィッド・クローネンバーグ『危険なメソッド』10月公開!マイケル×ヴィゴ×キーラ×ヴァンサン!
偉大な心理学者ユングとフロイトの史実を題材にしたデヴィッド・クローネンバーグ監督の映画『危険なメソッド』の公開が、10月27日に決まった。本作は、友人だったユングとフロイト、女性患者ザビーナの知られざる禁断の関係を奥深く描き切った人間ドラマで、ユング役のマイケル・ファスベンダー、フロイト役のヴィゴ・モーテンセン、ザビーナ役のキーラ・ナイトレイ、ユングとザビーナの橋渡し役にふんしたヴァンサン・カッセルが豪華“競演”していることでも話題の注目作。
昨年12月の第69回ゴールデン・グローブ賞ノミネーション発表で、ヴィゴが最優秀助演男優賞に候補入りしたこともあってか、クローネンバーグ作品ファンから「日本公開はまだか!」と熱い注目を浴びていた本作。邦題は『危険なメソッド』に決まり、10月27日より全国公開される運びとなった。
本作のオリジナルは、映画『つぐない』などの脚本家クリストファー・ハンプトンが、レイフ・ファインズをユング役に迎え手掛けた舞台。この舞台の映画化を熱望したというクローネンバーグ監督は、若き日のユングとフロイトの出会いから密接な時代、決別までの軌跡を人間のあらゆる感情を織り交ぜて描き、秀逸なヒューマンドラマを完成させた。特筆すべきは、実在の人物でユングの患者・愛人でもあったロシア系ユダヤ人ザビーナの存在。
美しく聡明な彼女は性的トラウマを抱えるヒロインで、過激なベッドシーンにも果敢に挑んだキーラの演技が光るキャラクター。ユングが彼女と秘密の情事を重ねることでフロイトとの友情に亀裂が生じるため、物語では重要な鍵を握る人物となる。そのほか、精神・夢分析シーンも登場するなど、本作ならではの興味深いエピソードも。芸術の秋にぴったりといえる濃厚な快作が観客を魅了する。(編集部・小松芙未)
映画『危険なメソッド』は10月27日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国公開