再起動したスパイダーマン強し!『アメイジング・スパイダーマン』が堂々の第1位! -7月9日版
全米ボックスオフィス考
この夏話題の大作のひとつとして注目されていた映画『アメイジング・スパイダーマン』が、いよいよアメリカで公開されナンバーワンを獲得した。6,200万ドル(約49億6,000万円)をたたき出した本作は、これまでスパイダーマンを演じていたトビー・マグワイアの後釜として主役に大抜てきされたアンドリュー・ガーフィールドが主演の作品。映画『ソーシャル・ネットワーク』でマーク・ザッカーバーグの友人を演じるまでは無名に近かったアンドリューにとっては、これからの役者生命がこの映画に掛かっているといっても過言ではない。(1ドル80円計算)
ピーター・パーカーが、ひ弱な少年からスパイダーマンとなるまでに焦点を絞った新作のストーリーは製作開始の当初、「オリジナルと同様のあらすじでは客が集まらないのでは」などという声も聞かれたが、いざ新作の全貌が明らかになるにつれて、オリジナルでは明かされなかったピーターとその両親の関係に重点を置いたストーリーが話題となり、当初は不満を口にしていたファンたちも結局は新鮮な切り口となったストーリーに、好意的な反応を示しているようだ。現に、映画ファンの批評サイト「シネマスコア」で、A-という高成績がつけられている。ちなみに、配給ソニー・ピクチャーズの観客調査では58パーセントが男性客、そして全体の54パーセントが25歳以上という結果が発表された。
今週第1位の映画『アメイジング・スパイダーマン』写真ギャラリー
今週第2位は、先週のトップからランクダウンしたものの3,220万ドル(約25億7,600万円)の興収を上げたコメディー映画『テッド / Ted』。公開から10日の国内興収は1億1,985万ドル(約95億8,800万円)で、人気コメディー映画『ハングオーバー!! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の同時期における興収を抜いており、最終的には2億ドル(約160億円)の興収も見込めると期待されている。続いて第3位は、先週から42.5パーセント興収ダウンのピクサー映画『メリダとおそろしの森』で1,961万ドル(約15億6,880万円)。このままでいけば、興収2億ドル(約160億円)の大台を突破するピクサー作品10本目となる見込みだ。
第4位は、初登場のスリラー映画『サベイジズ(原題) / Savages』で、1,602万ドル(約12億8,160万円)。オリヴァー・ストーン監督の歴代デビュー興収ランキングで同作品は、R指定作品の中では一番の成績、そしてオリヴァー監督すべての作品で見てみても、映画『ウォール・ストリート』『ワールド・トレード・センター』に続いて第3位のデビュー興収となっている。そして今週のトップ5を締めくくるのは、映画『マジック・マイク(原題) / Magic Mike』で1,564万ドル(約12億5,120万円)。国内興収が大台の1億ドル(約80億円)を突破するかに注目が集まっている。
次回のチャート予想だが、上位に入ってきそうな今週末公開予定の大作はたったの1本。人気アニメーション・シリーズの第4弾、映画『アイス・エイジ:コンチネンタル・ドリフト(原題) / Ice Age: Continental Drift』が3,800もの上映館を引っ提げて7月13日に公開される。人気者スクラットをはじめ、妻子持ちになったマンモスのマニー、ナマケモノのシドやサーベルタイガーのディエゴが、地殻変動によって地面が割れてしまい、そのあおりを受けて欠けた巨大な氷の上に投げ出されて、別世界に大冒険を繰り広げる。 (文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)