話題の超常現象を描いたホラー作品『ザ・パクト』、主演女優ケイティ・ロッツ、危険なシーン撮影秘話
テレビドラマ「Mad Men マッドメン」などで端役を演じてきた若手女優ケイティ・ロッツが、初めて主役に挑戦した超常現象を描いたホラー作品『ザ・パクト(原題) / the Pact』について語った。
同作は、ずっと疎遠だった母親が亡くなったことで、アニー(ケイティ・ロッツ)とニコル(アグネス・ブルックナー)姉妹は母親の遺品整理をするために実家に戻って来る。アニーはそこで一晩を過ごそうとするが、家の中に何か不気味な存在を感じ始め、それが超常現象を伴って現れる。だが、その超常現象の理由には母親と深い関係があったのだった。監督は、今作がデビュー作となるニコラス・マッカーシーがメガホンを取っている。
主役デビューについて「撮影前に、この映画の基となるニコラス監督が手掛けた短編作品を観たの。実際に彼に会ってみて、スマートで落ち着いていて、何をするべきかしっかりわかっていたわ。だから、彼の演出で主役でもナーバスになることはなかったわ」と明かした。
映画内では、ケイティが超常現象で身体を投げ飛ばされるシーンがある。「この映画のプロデューサーのロス・M・ディナースタインは、わたしがこんな危ないシーンを演じていることに申し訳ないと思っていたらしく、実際にわたしはワイヤーでつり上げられ、部屋の反対側にあるドアに向かって投げ飛ばされた時もあったわ。だから撮影中は、痣(あざ)やたんこぶがよくできていたわね。しまいには、共演していた俳優に体のマッサージを受けた方が良いよと言われるほどだったの。でも頑張ったと思っているわ」と彼女が語る通り、映画内では身体能力が必要なシーンが展開されている。
映画内では母親とは疎遠の設定だが、ケイティは実の母親との関係については「わたしの母親は理想の母親よ! だから、わたしと母親との関係は、この映画の母親と娘の関係とは真逆の関係だわ。ただ、この役アニーの価値観はわたしと似ているところがあるの。わたしも問題が起きそうな時にできるだけ避けることがあって、この映画でもアニーは結局母親が亡くなるまで疎遠だったことが、いろいろな問題を引き起こしていくの。だから、問題を対処すべき時に対処しないと、この映画のように、後でその問題に取りつかれてしまうのよ!」と笑顔で語った。
映画は、超常現象とスリラーなシーンを交錯させながら描かれていて、この先どのような展開になっていくのか観客として興味深い作品になっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)