実写版『るろうに剣心』一番違和感がある企画だった!?大友啓史監督とプロデューサー明かす製作の裏側
7日、東京・秋葉原のデジタルハリウッド大学で、公開講座「映画『るろうに剣心』のすべて」が開催され、メガホンを取った大友啓史監督と久保田修プロデューサーが、製作のプロセスなどを披露した。
大人気コミックの実写化となる本作。製作について大友監督は「『龍馬伝』の後半になると、外(NHK以外)からの依頼が増えてきたんです。その中の1つがこれでした。ただ一番、遠いなと。少年ジャンプのアクションものでしたから」と最初は違和感が多かったことを明かす。
しかしその後、久保田からコミックが送られ続け、読むうちに興味を引かれたといい「最初に嫌だと思ったタイプの女性こそ、意外と良いのかもしれない」と企画との出会いを女性関係に例えると、「久保田さん、良い手を使いましたねー」と笑顔で語った。
本作の製作にはおよそ2年かかったといい、その間には、配給のワーナー・ブラザースによる「リクルーテッド試写」も行われたという。リクルーテッド試写とは、一般人の観客を集めて試写を行い、その際の詳細なアンケートを元に最終的な編集を行うというもので、大友監督は「(製作中は自分が)盲目的になっているので、途中で客の目を入れるのはアメリカ的だけど良いかも」とハリウッド方式の映画製作について納得の表情でコメントした。
講座中は、司会者が二人にプロデューサーや監督の役割について聞く場面も。久保田はダルマを例えに出し「いろんな(大きさや用途の)ダルマがあって、それを用意するのがプロデューサー。最後に目を入れるのは監督。(作品が)生きるか死ぬかは監督が担っています」とコメント。一方で、スタッフに対して「ガーガー言い続けることで何かの方針ができてるんですよ」という大友監督は、「(スタッフやキャストに担がれた)みこしかな。下手な担ぎ方をしたら、ブチ切れちゃうよ」と監督の役割と共にチームワークの大事さを面白おかしく表現していた。(取材・文:県田勢)
映画『るろうに剣心』は8月25日より全国公開