堺雅人×香川照之『鍵泥棒のメソッド』、トロント国際映画祭出品決定!「現在の邦画の素晴らしさを象徴している」と大絶賛!
堺雅人、香川照之、広末涼子が共演した内田けんじ監督の映画『鍵泥棒のメソッド』が、第37回トロント国際映画祭コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門に出品されることが決まった。本作は、マレーシアにて開催された日本映画祭でオープニング上映されたほか、香港国際映画祭、バンクーバー国際映画祭、ハワイ国際映画祭、シドニー、メルボルンにて開催される日本映画祭、パリで開催されるKINOTAYO映画祭など12を超える世界中の映画祭からオファーを受けていることも明かされた。
『鍵泥棒のメソッド』は、売れない役者・桜井(堺)が、殺し屋であるとは知らずに、銭湯で転倒して頭を強打し記憶を失ったコンドウ(香川)になりすましたことから、自分を売れない役者だと勘違いしたコンドウが役者業に励み始め、桜井は危ない仕事に巻き込まれ……と出会うこともなかったであろう二人の男の人生が奇妙に絡み合っていくストーリー。その脚本は、第15回上海国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞するなど、すでに世界的な評価を受けている。
今回、本作の出品が決定したトロント国際映画祭コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門は、昨年アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『別離』も出品されていた部門。その国の映画のトレンドを紹介するような作品が出品される。トロント映画祭のプログラマーであるジョバンナ・フルヴィは、『鍵泥棒のメソッド』を「劇中の独特のキャラクタ-設定と、予想不可能な話が交差する展開は現在の邦画の素晴らしさを象徴しているようだ。考え抜かれ、完璧に練られた構成の素晴らしい脚本。また俳優たち演技も素晴らしい。面白いだけでなく同時に感情に訴える演技を見せてくれる」と絶賛。その選出理由を語っている。
イギリスの映画評論家トニー・レインズも、本作でメガホンを取った内田監督について、「自分が作り出した登場人物たちをここまで愛せる監督は内田けんじ以外にいないし、それはとても素晴らしいこと。彼は複雑なプロットと鋭さの中に、登場人物たちをユーモアたっぷりに融合させ、エンターテイメント性の高い映画を作り出す。内田さんは、現代で最も先端を行く監督のうちの一人。今一番、注目しています」と高い評価を示している。
堺、香川のほか、広末が自分を売れない役者だと思い込んでいるコンドウに恋してしまう婚活中の女性編集長・香苗役で物語に彩りを添えている本作。主題歌は、吉井和哉初の映画主題歌書き下ろしとなる「点描のしくみ」と抜け目ない。なお、第37回トロント国際映画祭コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門には、日本からすでに永山絢斗と田畑智子がダブル主演を務めた映画『ふがいない僕は空を見た』、園子温監督の映画『希望の国』の出品が決まっている。(編集部・島村幸恵)
映画『鍵泥棒のメソッド』は9月15日より全国公開