高倉健がビートたけしにツッコミ!全部作り話!?
21日、東京国際フォーラムで行われた映画『あなたへ』完成披露試写会に、高倉健、ビートたけしら豪華キャストが集結した。およそ3,000名のファンが見守る中、『夜叉』以来27年ぶりの共演を果たした高倉とたけしがそろって登場すると、日本映画界を代表する二人に会場中のファンから大きな拍手が送られた。
高倉は、ファンの大声援の中、会場後方の扉からサプライズ登場。ステージに上ると開口一番、「お暑い中こんなに大勢、感動しています」。およそ3,000名のファンを前に「とっても緊張しています。一生懸命やりました。降旗監督がどういうメッセージを込めているのか、主演ながら最近やっとわかり、情けない俳優です。お楽しみいただけたらとてもうれしいです」と静かな口調で、6年ぶりの主演作への思いを語った。
そんな高倉と「たけちゃん」「健さん」と呼び合う仲のたけしは「(高倉は)撮影がオフの日にも現場に来るんですよ。『夜叉』では雪も降る寒い中、みんなストーブに当たりたいのに健さんが『僕は当たりません』って遠慮するものだから誰も当たれなくなって、お願いですから帰ってくれませんかって感じで」と迷惑そうに思い出話しをすると、すかさず高倉が「訂正します。全部たけちゃんの作り話です。本当に迷惑しています」とまさかのツッコミを入れて、会場の笑いを誘った。
高倉とたけしのほか、田中裕子、綾瀬はるか、草なぎ剛、長塚京三、降旗康男監督も出席したこの日のイベント。ステージ上で行われたフォトセッション時にも高倉とたけしは絶えず会話を続け、27年ぶりの共演に思い出話が尽きない様子だった。
本作は高倉健が『鉄道員(ぽっぽや)』『ホタル』など数々の名作を送り出してきた降旗康男監督と20作目のタッグを組んだ人間ドラマ。妻の遺骨を散骨するため妻の故郷へ旅立った男が、道中で出会った人々との交流を経て妻の思いをたどっていく。(取材・文:中村好伸)
映画『あなたへ』は8月25日より全国公開