岩井俊二監督、JASRACに怒られる!ペンネーム付けすぎ!
「映画『ヴァンパイア』公開直前 岩井俊二を予習せよ special talk and piano live ヴァンピュリティ」が10日、ライブハウス渋谷WWWで行われ、岩井俊二監督とピアニストの牧野由依が、ピアノセッションとトークショーを行った。
昨年11月には中国の上海と北京で「岩井俊二音楽祭」を開催している岩井監督。今回のイベントでは、そのときと違い通訳を介さないため、「中国はワンクッションあったんですよね。トークに関するプレッシャーを感じています」と冒頭に告白し、会場を笑わせた。
過去の作品などで自ら作詞作曲したときのことを振り返り、「照れくさいわけでもなかったんですけど、あんまり公表したくなかったもので、坪井信八と岸内萌の男女ユニットをねつ造してCDを出してしまったんです。その他にもいろいろな名前を使ったんですけど、JASRACに申請するときに『いろいろな名前を付けるのはやめてください』と怒られたんですよ。管理が面倒くさいんだそうです」と裏話を披露。
これまでにもいろいろな企画が温められていたとのことで、「ある企画が壮大ってほどじゃなかったんですけど、日本じゃ難しいって感じだったので保留にして、もう1個も日本では無理だってことでまた保留になって、その次に『リリイ・シュシュのすべて』を撮ることになったんです。その前に書いていた話が『ハートオブグリーン』ってタイトルで、実は今回の元になったヴァンパイアの話でした。『四月物語』から今作まで一連のつながった物語に感じています」と過去の作品から新作までの繋がりを説明した。
岩井監督最新作『ヴァンパイア』は、アルツハイマーの母親の面倒を見る高校教師が、血を求めて自殺志願者の少女たちと関わりを持つ中で、希有な愛を育んでいくストーリー。(取材・文:県田勢)
映画『ヴァンパイア』は9月15日よりシネマライズほかにて全国順次公開